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2005 年度 実績報告書

植物細胞増殖因子の作用機構

研究課題

研究課題/領域番号 14036214
研究機関名古屋大学

研究代表者

坂神 洋次  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (80107408)

研究分担者 松林 嘉克  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (00313974)
キーワードペプチドホルモン / シロヌナズナ / 受容体キナーゼ / 生化学 / カルス
研究概要

(1)PSKの作用メカニズムの解析を進めるため,シロイヌナズナにおけるPSK受容体(AtPSKR1)の遺伝子破壊株(pskr1-1)および過剰発現株(OX)の解析を行なった.両者とも正常に発芽し,基本的な形態形成に異常は見られなかったが,pskr1-1では個々の細胞の老化が早く,そのカルスは比較的短期間で褐変化を伴い増殖能が低下した.逆にOXでは細胞の老化が抑制され,そのカルスは長期にわたって高い増殖能を維持した.PSKの多面的な生理活性は,細胞老化の抑制とリンクしていると推定された.
(2)アスパラガス葉肉細胞やヒャクニチソウ葉肉細胞にPSKペプチドを与えると,濃度依存的にオートファジーが誘導されることを見出した.オートファジーを介したタンパク質ターンオーバーが低下すると,細胞の老化が早まることが知られている.
(3)PSKは硫酸化ペプチドであるが,高等植物において他にも未知の硫酸化ペプチドが存在する可能性について検討するため,イオン選択性に基づいて硫酸化ペプチドを選択的に濃縮する系を確立した.この系をT-87細胞培養液に適用して分析したところ,新たな短鎖硫酸化ペプチドと考えられるピークを同定した.配列解析の結果,1残基の硫酸化チロシンを含む新規の分泌型短鎖ペプチドであることが明らかとなった.また,一部のプロリン残基はヒドロキシル化されており,さらに糖鎖が付加されていることも明らかになった.このペプチドも100アミノ酸程度の分泌型前駆体ペプチドに由来する.今後,植物組織での発現パターンや生理機能などについて解析を進める.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Peptide Hormones in Plants.2006

    • 著者名/発表者名
      Matsubayashi Y. et al.
    • 雑誌名

      Annu. Rev. Plant Biol. (In press)

  • [雑誌論文] Ion-selective enrichment of tyrosine-sulfated peptides from complex protein digests.2005

    • 著者名/発表者名
      Amano Y. et al.
    • 雑誌名

      Anal. Biochem. 346

      ページ: 124-131

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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