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2003 年度 実績報告書

小胞体ストレス感知システムとその情報伝達機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14037240
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

河野 憲二  奈良先端科学技術大学院大学, 遺伝子教育研究センター, 教授 (50142005)

研究分担者 都留 秋雄  奈良先端科学技術大学院大学, 遺伝子教育研究センター, 助手 (80273861)
木俣 行雄  奈良先端科学技術大学院大学, 遺伝子教育研究センター, 助手 (60263448)
キーワード小胞体ストレス / シャペロン / BiP / GFP / XBP1 / IRE1 / スプライシング
研究概要

1小胞体ストレスセンサーIRE1は、小胞体シャペロンBiPにより負に制御されていることを、BiPの温度感受性変異株を用いることにより明らかにした。BiPはN末側のATP結合領域とC末側の基質認識領域とに分けられる。BiPの変異によりIRE1と結合できない細胞は、小胞体ストレスに関わらずUPRは活性化し、逆にBiPの変異によりIRE1と結合したまま解離できない変異株は、ストレスに関わらず、UPRの活性化は認められなかった(Kimata, et al.)。
2哺乳動物の小胞体ストレスをin vivoで検知することができるレポーター遺伝子を構築し、ERAI(ER stress-activated indicator)と名付けた。このERAIシステムは小胞体ストレスに呼応してIRE1が活性化されるとXBP1 mRNAがスプライシングを受けることを利用したもので、XBP1にGFP遺伝子をつないである。XBP1がスプライシングを受けると下流のGFPのORFと読み枠が一致し、GFPが翻訳されるため小胞体ストレス応答が活性化している細胞は、励起光を照射すると緑色の蛍光を発する。この遺伝子を用いてトランスジェニックマウスを作製したところ、期待通り小胞体ストレスの活性化している組織は蛍光を発することが明らかとなった(ERAIマウスと命名)。ERAIマウスを利用することにより、個体レベルで、どのような時にどのような場所で小胞体ストレスが起きるのかを容易に検知することが可能となった。また膵臓や筋肉は成熟度や成長に伴って生理的に小胞体ストレスを受けるという新知見を得た(Iwawaki et al.)。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kimata, Y: "Genetic evidence for a role of BiP/Kar2 that regulates Ire1 in response to accumulation of unfolded proteins."Molecular Biology of the Cell. 14. 2559-2569 (2003)

  • [文献書誌] Iwawaki, T.: "A transgenic mouse model for monitoring endoplasmic reticulum stress."Nature Medicine. 10. 98-102 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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