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2006 年度 実績報告書

小胞体ストレス感知システムとその情報伝達機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14037240
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

河野 憲二  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (50142005)

研究分担者 都留 秋雄  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (80273861)
キーワード小胞体ストレス / シャペロン / タンパク質の品質管理 / ストレス感知
研究概要

真核生物に保存されている小胞体ストレスセンサーIRE1のストレス感知機構を分子レベルで解析するために、酵母Irelの小胞体内腔部分の種々の変異体を作製しその生理機能を詳細に解析した。平成18年度に、Irelの活性化にはストレスによるBiPの解離による2量体化と、その後のN末側の立体構造の変化が必要であることを明らかとしたが、Irelのストレスに応じた挙動の蛍光抗体を用いた観察、免疫電顕、各種変異型Irelを用いたレポーターアッセイ、Irel小胞体内腔領域の組換えタンパク質を用いた生化学的な解析から、酵母Irelの活性化は2ステップにより制御されていることを明らかにした。ステップ1では、ストレス刺激により小胞体シャペロンBiPがIrelから解離することによるオリゴマー形成(クラスタリング)、ステップ2はストレスにより生じた変性タンパク質がオリゴマー化したIrelと相互作用し初めて活性化するというものである。また新規DnaJB12タンパク質の生理機能の解析を行った。このDnaJB12タンパク質は小胞体膜上の2型膜タンパク質として発現しており、J領域をサイトゾル側に向け、嚢胞性線維症に関与する塩素イオンチャネル(CFTR)の小胞体におけるフォールディングに関与している。CFTRは正常なタンパク質としても小胞体関連分解により分解を受けやすいタンパク質であるが、DnaJB12の過剰発現は分解を促進し、このタンパク質のノックダウンを行うと分解レベルを抑えることが明らかとなった。DnaJB12はサイトゾルのHsc70と協力し、膜タンパク質の小胞体品質管理に重要な役割をになっていることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Two regulatory steps of ER-stress sensor Irel involving its cluster formation and binding to unfolded proteins.2007

    • 著者名/発表者名
      Kimata, Y.
    • 雑誌名

      J.Cell Biol. 179

      ページ: 75-86

  • [雑誌論文] How transmembrane proteins sense endoplasmic reticulum stress.2007

    • 著者名/発表者名
      Kohno, K.
    • 雑誌名

      Antioxid. Redox Signal. (In press)

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公開日: 2010-02-01   更新日: 2016-04-21  

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