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2002 年度 実績報告書

アミロイド前駆体タンパク質(APP)の細胞内輸送とプロセシング

研究課題

研究課題/領域番号 14037274
研究機関特殊法人理化学研究所

研究代表者

村上 明子  理化学研究所, アルツハイマー病研究チーム, 研究員 (50321823)

研究分担者 孫 小燕  理化学研究所, アルツハイマー病研究チーム, 研究員 (50312278)
高島 明彦  理化学研究所, アルツハイマー病研究チーム, チームリーダー (00154774)
キーワードアルツハイマー病 / アミロイドβ / APP / αセクレターゼ / 酵母 / sec / 分泌変異株
研究概要

家族性アルツハイマー病の原因遺伝子のひとつであるアミロイド前駆体タンパク質(APP)は細胞内や細胞表面でプロテアーゼによるプロセシングをうけて毒性のあるアミロイドベータ(Aβ)を産生する。そこで、このAPPの細胞内での輸送過程を検討するために、酵母を用いたAPP輸送の再構築系を作成した。通常の経路ではAPPはαセクレターゼによるプロセシングをうけてN末側が分泌されることが知られている。酵母性フェロモンであるαファクターのシグナルシークエンスを付与したAPPは酵母内でも正常の経路であるαセクレターゼによるプロセシングをうけ、プロセシングをうけたAPPのN末側のフラグメントが細胞外に分泌されていることが確認された。また、小胞体からゴルジ体への輸送に障害がある酵母分泌温度感受性sec12変異株を用いた実験において、許容温度ではαセクレターゼによるプロセシングをうけC末フラグメントが確認されるが、制限温度ではC末フラグメントが観察されなかった。また、ゴルジ体から細胞表面への輸送に障害があるsec7,sec4温度感受性変異株を用いた同様の実験ではプロセシングはうけるが、減少することから、このプロセシングはゴルジ体以降、主に細胞表面でおこることがわかった。酵母の再構築系を使用することにより、均一なAPPの発現系を大量に得ることができるという酵母の利点を生かして、毒性のあるAβの産生を抑制する薬剤のスクリーニングなどに使用できる可能性が示唆された。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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