研究課題/領域番号 |
14040202
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
河村 純一 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教授 (50142683)
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研究分担者 |
神嶋 修 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (90321984)
服部 武志 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (20029234)
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キーワード | グローバル・インテグレーション / 薄膜電池 / リチウム電池 / 固体イオニクス / 二次電池 / リチウムイオン伝導性ガラス / 高イオン伝導性ガラス / レーザー・アブレーション |
研究概要 |
本研究では、シリコン基板上に薄膜マイクロ電池を構築し、グローバル・インテグレーション技術を生かして、他の半導体デバイスとの統合を目指している。本年度は、熱蒸着法による銀およびリチウムイオン伝導性ガラス薄膜の作成を行い、更にレーザーアブレーション(PLD法)による、リチウムイオン伝導性ガラス薄膜の作成と薄膜電池の試作を行った。 レーザーアブレーション法により作成されたリチウムイオン伝導性ガラスは、そのガラス組成により薄膜のモーフォロジーに大きな差違が見られた。熱蒸着法によっては、容易に均一膜が得られた。Li_2O-B_2O_3(LBO)系などはPLD法では掖滴化しやすく、緻密な膜は得られなかった。一方、Li-V-Si-O(LVSO)、 Li-Ti-O(LTO)系のガラスは、PLD法により緻密な膜が得られることが分かった。X線回折によりこれらの膜はアモルファス状態であることがわかった。また、全固体薄膜電池を構成する際の、正極材料であるLi_2CoO_2や負極材料であるLi-Sn-Al-P-O(LSAP)なども良好な薄膜が得られた。作成されたLVSO,LTO膜について、櫛状電極を用いてイオン伝道度を測定した結果、バルク結晶に較べて約4桁低い室温で10^<-x>S/cm程度の値を示し、また顕著な膜厚依存性が見られた。これらの薄膜の赤外吸収および表面の電子顕微鏡観察の結果、薄膜の表面に炭酸塩が形成されることがわかり、それが伝道度低下の要因となっていると予想される。 これらの材料を組み合わせ、PLD法により、Pt/In/LVSO/Li_2Co/O_2/Ptからなる多層膜電池を試作し、二次電池として動作することを確認した。現在、これらの電池特性の解析と、正極・固体電解質・負極の最適な組み合わせを検討している。
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