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2003 年度 実績報告書

コレステリック液晶のらせん周期を用いた分布帰還型レーザの創製

研究課題

研究課題/領域番号 14041204
研究機関東京工業大学

研究代表者

渡辺 順次  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90111666)

研究分担者 山本 隆一  東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (10016743)
竹添 秀男  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10108194)
キーワードコレステリック液晶 / らせん周期 / 一次元フォトニック / 分布帰還型レーザ / 多波長発振 / 有機レーザ
研究概要

コレステリックらせん構造による光学特性は従来から注目されていたが、現在までは、それを液晶場で利用するという手法を取ってきた。本研究は、これら応用方法とは全く異なった視点に立つもので、コレステリック液晶場をらせん構造制御の場として利用し、高分子をベースにしたコレステリック固体を作り、そのらせん構造に由来する光物性を安定に活用するものである。光安定性、耐熱性が著しく向上し、光学結晶としての機能の利用が現実となる。その重要な試みの一つとして、コレステリックらせん周期構造を利用し、半導体レーザの分布帰還キャビティと類似な構造をもつ分布帰還型レーザを設計する。具体的には2通りの方法、
1)コレステリック膜中にレーザ色素をドープする
2)二つのコレステリック膜でレーザ色素を含む膜をサンドイッチする
の方法で、ポンプレーザ光でレーザ色素を発光させ、その発光波長域に選択反射波長を重ねて光を閉じこめ、レーザ発振させるという原理である。現在、両系でレーザ発振に成功するとともに、
(1)レーザ発振方位に指向性がある、すなわち、らせん軸に沿った方向に発振する
(2)発光する光は円偏光である
(3)反射禁制帯の長波長エッジで発振する、すなわち、コレステリックのピッチを変えれば、レーザ発振波長を変えることができる
(4)ポンプ光の閾値強度が低い
などの特長が見られ、有機材料に特化した方面への応用展開を可能とするレーザ発振器を創製できることが現実となっている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 渡辺順次: "コレステリック液晶が創る美しい昆虫の翅の色"繊維と工業. 59. 40-42 (2003)

  • [文献書誌] T.Imase, A.Ohira, K.Okoshi, N.Sano, S.Kawauchi, J.Watanabe, M.Kunitake: "AFM study of two-dimensional epitaxial arrays of poly(L-glutamates) with long nalkyl side chains on graphite"Macromolecules. 36. 1865-1869 (2003)

  • [文献書誌] M.Fujiki, J.R.Koe, K.Terao, T.Sato, A.Teramoto, J.Watanabe: "Optically active polysilanes. Ten years of progress and new polymer twist for nanoscience and nanotechnology"Polymer J.. 35. 297 (2003)

  • [文献書誌] 渡辺順次: "美しい姿を見せてきた棒状高分子の逐次液晶相転移"液晶. 7. 22-32 (2003)

  • [文献書誌] 渡辺順次: "構造色-コレステリック液晶が創る美しい昆虫色"機能材料. 24. 41-48 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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