研究課題/領域番号 |
14041210
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村田 博司 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (20239528)
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研究分担者 |
塩見 英久 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (00324822)
岡村 康行 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (80144442)
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キーワード | 光周波数シフタ / SSB変調 / 分極反転 / 電気光学変調器 / 擬似速度整合 / 光導波路 / 光集積回路 / タンタル酸リチウム |
研究概要 |
本研究は、電気光学的手法を用いて、コンパクトで安定性や制御性に優れた低電力駆動チューナブル光波長操作デバイス(光波長・周波数シフタ・光SSB変調器)を研究することを目的とするものである。本年度は、下記の研究成果を得ることができた。 1.光波長・周波数シフタの動作解析と設計 昨年、一昨年の研究成果をベースとして、さらに高性能なデバイスを追究すべく、ミリ波帯(〜38GHz)動作光SSB変調器、準ミリ波帯(〜15GHz)動作光周波数シフタの動作解析、設計を行なった。 2.デバイスの試作・動作実験 Radio-On-Fiberシステム向け光SSB変調器の試作を行った。基板にはz-cut LiTaO_3を用いた。動作実験の結果、試作したデバイスにおいて、設計周波数38GHz付近で極めて良好なSSB変調動作を確認した。SSB変調動作時の+1次、-1次サイドバンド間の消光比は30dB以上であった。これは、従来のデバイスの消光比15dBを大きく上回るもので、分極反転構造SSB変調器の有用性を明らかにすることができた。また、光周波数シフタについても試作・実験を行ない、設計周波数15GHzで良好な光周波数シフタ動作を確認した。 3.Radio-On-Fiberシステムへの応用 試作光SSB変調器にミリ波コネクタと光ファイバを接続・固定して変調器モジュールを作製し、さらにDFBレーザーと長距離光ファイバ、高速光ディテクター等を接続してミリ波無線信号の光ファイバ伝送実験を行った。SSB変調を用いた信号伝送の場合は、光ファイバの波長分散による信号劣化はほとんど見られず、有用性を実証することができた。また、試作モジュールと光ファイバを用いて、実際に無線信号を中継することにも成功した。
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