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2002 年度 実績報告書

エストロゲン受容体プロモーター遺伝子導入/改変動物による内分泌攪乱物質作用の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14042241
研究機関広島大学

研究代表者

藤本 成明  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教授 (40243612)

キーワードエストロゲン受容体発現 / プロモーター / トランスジェニックマウス / EDCs / テストステロン
研究概要

【目的】多くの内分泌攪乱物質の標的分子であるエストロゲン受容体(ER)は、精密に発現調節されている。しかし、受容体発現調節の分子メカニズムについてはほとんどわかっていない。本研究課題では、ラットおよびマウスの前立腺をモデルに、ERβ型の発現機能解析をin vitroのみならずin vivoで行い、内分泌かく乱物質の主要標的であるこの受容体の発現機構を基礎的に理解することを目指している。今年度は、ラットのERβのプロモーターの同定とin vitroでの解析をおこなった。
【結果】1.ラット、マウスの前立腺では、ERαとβ型の発現はテストステロン(T)投与によって大きく変化した。2.ラットERβmRNAの転写開始点の決定とその遺伝子の上流域約0.7kbpの構造を決定した。配列解析の結果、この領域中は既知のプロモーターモチーフを含み、既報のマウスERβプロモーターとも高い相同性を示した。3.ERβ遺伝子上流域をレポータープラスミドに挿入し細胞導入実験をおこなったところ、それらが遺伝子転写活性を持つことが示された。さらに、Tによる誘導も再構成できた。
【結論】1)ラットおよびマウスの前立腺においてERのmRNAαおよびβ発現は、動的に変化しておりテストステロン依存的に調節されていた。さらにその発現がエストロゲンによっても修飾されることが明らかになった。2)前立腺でのERβmRNAは基本的には1分子種のみであり、その遺伝子上流構にプロモーター活性のあることを見いだした。ERβの発現および調節には少なくとも部分的にはこの領域の転写活性が関与すると考えられた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kitamura, S.: "N. Thyroid hormonal activity of the flame retardants tetrabromobisphenol A and tetrachlorobisphenol"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 239. 554-559 (2002)

  • [文献書誌] Imai T.: "Iron lactate induction of pancreatic and endometrial proliferative lesions and a lack of increased tumors in a 104 week carcinogenscity study in F344 rats"Food Chem. Toxicol.. 40. 1441-1448 (2002)

  • [文献書誌] 藤本成明: "放射線の内分泌影響"放射線生物研究. 37. 243-250 (2002)

  • [文献書誌] Asano, K.: "Regulation of estrogen receptor α and β expression by testosterone in the rat prostate gland"Endocrine J.. 50(In press). (2003)

  • [文献書誌] Kitamura, S.: "Antiandrogenic activity of the organophosphorus pesticide fenthion and related compounds, and the effect of metabolism"Env. Health Persp.. 111(In press). (2003)

  • [文献書誌] Kitamura, S.: "Estrogenic Activity of Styrene Oligomers after Metabolic Activation by Rat Liver :Microsomes"Env. Health Persp.. 111(In press). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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