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2003 年度 実績報告書

線虫cDNAマイクロアレイを用いた内分泌攪乱物質評価法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14042265
研究機関有明工業高等専門学校

研究代表者

冨永 伸明  有明工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (30227631)

研究分担者 松野 哲也  有明工業高等専門学校, 電子情報工学科, 助教授 (80243921)
キーワード内分泌撹乱物質 / DNAマイクロアレイ / 線虫 / バイオアッセイ / 甲状腺ホルモン / 環境ホルモン
研究概要

C.elegansを化学物質に暴露し,得られたmRNAとcDNAマイクロアレイを用いて約9500遺伝子の発現量の変化を網羅的・良好に測定する事ができた.また,3回の繰り返しデータを統計処理する事で相対的に有為なデータを取り出せることが分かった.今まで得られたステロイドホルモン,合成ホルモン,甲状腺ホルモンおよび高温暴露によって得られたデータをクラスター解析を用いて比較解析したところ,ステロイドホルモン・合成ホルモン,甲状腺ホルモンおよび高温暴露で暴露物質特異的に異なるクラスターを形成した.このことは,遺伝子発現が物質特異的な変動パターンを示すことを意味し,C.elegansは,それぞれの外部影響を認識して応答することを示すと考えられ,特異的な発現変動を示す遺伝子は物質特異的新規バイオマーカーとして有望である可能性が高いと考えられた.
また,マイクロアレイデータからデータマイニングを行う手法開発も行った.方法としては遺伝子群の発現変動データに対してグラフィカルモデリングを適用した.このアルゴリズムを利用すると遺伝子間の直接的相互作用が解析できる.ホルモン類暴露のマイクロアレイデータを用いてKEGGに登録されている代謝系に対応する遺伝子群に対して解析したところ,代謝系のパスウェイの構造をある程度反映したパスウェイとはやや異なる遺伝子間相互構造が示された.このことは外部刺激の種類に応じて生体内における遺伝子発現変動の伝播パターンが異なることを意味し,さらに多くの遺伝子間相互の構造を調査することで新規パスウェイの発見ができることが示唆された.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Nobuaki Tominaga, Shinya Kohra, Taisen Iguchi, Koji Arizono: "A multi-generation sublethal assay of phenols using the nematode Caenorhabditis elegans"J.Health Science. 49(6). 459-463 (2003)

  • [文献書誌] Hideaki Shimada, Nobuaki Tominaga, Shinya Kohra, Yoshinori Mitsui, Koji Arizono: "Metallothionein gene expression in the larvae of Caenorhabditis elegans is a potential biomarker for cadmium and mercury"Trace elements and electrolytes. 20(4). 240-243 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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