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2003 年度 実績報告書

白金メタラサイクル錯体を用いたクラスター錯体合成

研究課題

研究課題/領域番号 14044011
研究機関東北大学

研究代表者

伊藤 翼  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90007328)

研究分担者 山口 正  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40230362)
キーワードメタラサイクル / 供与型金属間結合 / 白金メタラサイクル / 白金-銀結合 / 白金-ロジウム結合
研究概要

本研究は,白金メタラサイクル錯体の白金イオンが強配位子場下におかれているためd_z2軌道のドナー性が増し強固な供与型白金-金属結合を形成できること実証,これを利用して新規クラスター錯体を合成することをめざしたものである.
白金メタラサイクル錯体として[Pt(phpy)_2],[Pt(thpy)_2],[Pt(dbbp)(en)],[Pt(dbbp)(bpy)](Hphpy=phenylpyridine, Hthpy=thienylpyridine, H_2dbbp=4,4'-di-(t-butyl)biphenyl, en=ethylenediamine, bpy=2,2'-bipyridine)を用いて,つぎの三つのタイプの新規クラスター錯体を合成した.
1)供与型白金-銀結合をもつ直鎖状クラスター錯体.用いる銀塩の陰イオンの種類や共存配位子の有無により,Pt:Agが2:1,3:2,白金と銀が交左に配列した一次元鎖錯体が生成する.このタイプの17種類の新規錯体を合成しその構造を明らかにした.
2)白金と銀が対角に位置するひし形4核クラスター錯体.このタイプの構造は配位性の陰イオンを含む銀塩との反応で生成する.7種の錯体を合成しX線解析により構造を決定した.銀-銀間の距離は2.88Å程度と短く,4中心2電子結合のクラスター骨格が形成されることが分子軌道計算で確かめられた.
3)Pt-Rh-Rh-Pt骨格をもつ4核クラスター錯体.Rh-Rh結合をもつトリフルオロ酢酸架橋ロジウム二核錯体との反応により得られる.3種の錯体を合成し構造を決定した.白金からの電子対はRh-Rh結合の反結合性軌道に供与されPt-Rh結合が生成する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Yamaguchi, O.Kubota, T.Ito: "An Unbridged Platinum(III) Dimer with Added Chloro Ligands in Equatorial Sites, [Pt_2Cl_2(phpy)_4](Hphpy=phenylpyridine), Synthesized by an Oxidation with Aurous Complex"Chem.Lett.. 33. 190-191 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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