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2002 年度 実績報告書

アルコキシアレンオキシドを反応性中間体とする新炭素―炭素結合形成反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14044042
研究機関三重大学

研究代表者

清水 真  三重大学, 工学部, 教授 (30162712)

キーワードアルコキシアレン / アルコキシアレンオキシド / 四ヨウ化チタン / アルコキシアセトン / エノラート / チタンエノラート / α、β-不飽和カルボニル化合物 / メチレンアジリジン
研究概要

アルコキシアレンは酸性条件下における不安定さから、アレニル化以外の反応による有機合成への応用はほとんど開発されていない。すでに我々は過酸などの酸性度の弱い試薬との反応に着眼し、位置選択的にエポキシ化し、アルコキシアレンオキシドに導き、四ヨウ化チタンの還元能力を利用することにより選択的にアルコキシアセトンのエノラートを生成し、有用なアルドール型炭素-炭素結合形成反応を見いだしている。今回新規チタンエノラート発生法をα、β-不飽和カルボニル化合物へのマイケル付加反応に利用したところ良好な収率で付加体が得られることを見出した。mCPBAのCH_2Cl_2溶液に0℃でメトキシアレンのCH_2Cl_2溶液を滴下し30分撹拌した溶液を、四ヨウ化チタン、チタンテトライソプロポキシド、α、β-不飽和カルボニル化合物のEtCN混合溶液に-90℃で滴下した後、0℃まで昇温した。その結果、良好な収率で対応するマイケル付加体が得られることを見出した。特にエトキシアレンを用いた場合、良好な収率およびanti-選択性でメトキシアセトンエノラート等価体が付加した生成物が得られることがわかった。さらに関連する反応として、メチレンアジリジンを四ヨウ化チタンで処理し、アルデヒドと反応させることによりアセトンエノラート等価体のアルドール付加体が得られることも見いだした。これらの反応ではヨウ化物イオンの還元力が重要なファクターであると考えられるため、今までに無いタイプの還元的条件下における選択的有機分子変換反応へと利用できるものと考え、現在さらに詳細に検討している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Y.Niwa: "Tandem N-Alkylation-C-Allylation Reaction of α-Imino Esters with Organoaluminums and Allyltributyltin"J. Am. Chem. Soc.. 125(in press). (2003)

  • [文献書誌] M.Shimizu: "Pinacol Coupling Reaction of β-Halo-α,β-Unsaturated Aldehydes Promoted by TiI_4"Org. Lett.. 4,(23). 4097-4099 (2002)

  • [文献書誌] M.Shimizu: "Use of α-Allyloxy-α-trimethylsiloxyacetate for Reductive Imino Aldol Reaction Promoted by Titanium Tetraiodide : A Rapid Access to β-Amino-α-hydroxy Esters"Chem. Lett.. (9). 888-889 (2002)

  • [文献書誌] M.Shimizu: "Crossed Pinacol Coupling Reaction between Aldehydes and Imines : A Rapid Access to 1,2-Amino Alchols"Synlett. (9). 1538-1540 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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