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2003 年度 実績報告書

アート錯体型アリル遷移金属反応剤の新反応性を基盤とするヘテロ環状化合物の合成

研究課題

研究課題/領域番号 14044043
研究機関京都大学

研究代表者

忍久保 洋  京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50281100)

キーワード金属アート錯体 / 塩化マンガン / 環状化合物 / アレン / 4級炭素 / グリニャール反応剤 / ピリミジン / アリル化
研究概要

1.アート錯体型アリルマシガン反応剤がアレンと高効率かっ高位置選択的に反応することを見いだした。興味深いことにアレンの末端炭素にアリル基が導入され、ビニル金属種が得られる。触媒量の塩化マンガンと塩化アリルマグネシウムを組み合わせて用いても反応は効率良く進行することが明らかになった。生成したビニル金属種は種々の求電子剤と反応し、炭素-炭素結合生成や官能基化を行うことができる。また、1,1-二置換アレンを用いても多置換側の末端炭素にアリル基が攻撃するので、4級炭素の構築も可能である。さらに、オレフィン部分をもつアレンを用いる高立体選択的に環化反応が進行することも見いだした。
2.α-クロロオキシムエーテルにかさ高いリチウムアミドを作用させた後、Grignard反応剤を作用させると、一段階で三置換ピリミジンが収率良く得られること、を見いだした。Grignard反応剤を使い分けることで、ピリミジンの2位にアルキル、アルケニル、アリール基など様々な置換基を簡便に導入できることが明かとなった。また、α-クロロオキシムエーテルとα-クロロオキシムトシラートを用いることにより、非対称型のピリミジンも合成できることを明らかにした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Atsushi Inoue: "Development of Novel Synthetic Reactions with Organomagnesium Reagents"J.Synth.Org.Chem.Jpn.. 61・4. 331-342 (2003)

  • [文献書誌] Takayuki Tsuritani: "Base-Induced Condensation of α-Chloro Oxime Derivatives Furnishes Alkynes"Angew.Chem., Int.Ed.. 42・45. 5613-5615 (2003)

  • [文献書誌] Toshihiro Nishikawa: "Formation of Manganese-Alkyne Complexes Mediated by Trialkylmanganates and Their Application"Tetrahedron. 59・48. 9661-9668 (2003)

  • [文献書誌] Toshihiro Nishikawa: "Regioselective Allylmetallation of Allenes with Tetraallylmanganate or Allylmagnesium Chloride under MnCl_2 Catalysis"Org.Lett.. 5・24. 4623-4626 (2003)

  • [文献書誌] Junichi Kondo: "Consecutive Double 1,2-Migration of Two Different Groups in Silyldichloromethylcuprates"Angew.Chem., Int.Ed.. 43・1. 106-108 (2004)

  • [文献書誌] Takayuki Tsuritani: "Synthesis of Pyrimidines via Base-induced Condensation of α-Chloro Oxime Derivatives"Chem.Lett.. 33・2. 122-123 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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