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2002 年度 実績報告書

低配位14族典型元素活性種を活用する多元素複素環の構築

研究課題

研究課題/領域番号 14044052
研究機関大阪大学

研究代表者

小松 満男  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60029197)

キーワードシリレン / シラカルボニルイリド / オキサシラシクロペンタン / ビシクロ環 / アゾメチンイリド / 1,4-シラトロピー / 1,3-双極子 / シクロ付加
研究概要

ケイ素あるいは窒素などのヘテロ原子を組み込んだ多元素環状化合物の合成を、低配位14族典型元素活性種を活用し以下の様に検討した。
1)含ケイ素1、3-双極子の発生法の開発及びビシクロ環化への応用
予備的実験の結果を参考に、ケイ素と酸素との高い親和性に着目し、まず、直鎖状トリシランへの光照射によって発生したシリレンをアルデヒドあるいはケトン部位をもつ不飽和化合物で捕捉し、分子内のシクロ付加を行った。その結果、基質である非共役の不飽和カルボニル化合物から、一段階でオキサシラシクロペンタン環が縮環した様々な多元素複素環が好収率で合成できた。例えば、シクロペンタン、ヘキサンあるいはブタン環が縮環したもののみならず、フラン環、スピロ環を含むビシクロ環の構築に成功した。本反応では、基質のカルボニル基はアルデヒドだけでなくケトンにも適用でき、また不飽和基は双極子付加に対して一般に不活性な電子求引基をもたないアルケニルあるいはアルキニル基にも展開可能であることが判明した。
2)ケイ素の特性を利用する含窒素複素環合成
α位にケイ素をもつイミンあるいはアミドを出発原料とし、熱またはフルオロシランの添加により、1,3-双極子であるアゾメチンイリドを発生させ、固相あるいは液相でシクロ付加を行い、種々の含窒素複素環を合成することに成功した。本法は、1,4-シラトロピーあるいはフルオロシランのイミン窒素の四級化、脱シリル化による新しい双極子の発生法であり、高度な複素環の合成に非常に有用であることが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Mitsuo Komatsu: "Generation and cycloaddition of polymer-supported azomethine ylide via a 1,2^silatropic shift of α-silylimines : Traceless synthesis of pyrrolidine derivatives"Organic Letters. 4・20. 3505-3508 (2002)

  • [文献書誌] Mitsuo Komatsu: "Generation and cycloaddition of polymer-supported azomethine ylide by utilizing the characteristics of silicon : a facile route to pyrrolidines and pyrroles from α-silylimines bound to resin"Tetrahedron. 59・2. 197-205 (2003)

  • [文献書誌] Mitsuo Komatsu: "(Polyfluoro)silane-mediated generation of azomethine ylides from imines and their cycloaddition leading to N-heterocycles"Tetrahedron Letters. 44・8. 1603-1606 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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