• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

ルイス酸によって促進されるエンイン環化反応

研究課題

研究課題/領域番号 14044062
研究機関奈良教育大学

研究代表者

山崎 祥子  奈良教育大学, 教育学部, 教授 (50182481)

キーワードルイス酸 / 環化反応 / 芳香族求電子置換反応 / オキシインドール / ベンゾフラノン
研究概要

ルイス酸によって促進される反応は、合成化学で重要な役割を果たしており、種々の環形成反応にも用いられている。昨年度までの研究で、ルイス酸による電子欠乏性アルケンとアルキンを持つ鎖状化合物エンインのハロゲン化水素付加を伴う5員環形成反応を見出した。同様のジエンの反応をルイス酸存在下で検討したところ、ハロゲン化水素付加を伴う5員環形成反応が起こることがわかった。さらに、求核成分として、芳香環のC=C結合を検討したところ、ルイス酸による分子内芳香族求電子置換反応が容易に起こり、新規な分子内共役付加による、ベンゾ縮環ヘテロ環化合物が効率よく生成した。
ジエステルアミド芳香族化合物をジクロロメタン中、塩化亜鉛などのルイス酸触媒下で室温で反応させたところ、環化が起こり、オキシインドール誘導体が高収率で得られた。環化は数種のルイス酸(AlCl_3,ZnCl_2,ZnBr_2,Sc(OTf)_3, InBr_3)で触媒量でも進行した。また、トリエステル芳香族化合物のルイス酸触媒下の反応を検討した。ジエステルアミドに比べてトリエステルは反応性がやや低かった。ZnCl_2では反応が進行せず、FeCl_3で環化が起こった。一方、電子供与基で活性化されたm-メトキシフェニルエステル誘導体では環化が効率よく進行した。ジクロロメタン中、塩化亜鉛などのルイス酸触媒下で室温で反応させたところ、ベンゾフラノン誘導体が高収率で、位置選択的に得られた。環化はルイス酸が触媒量でも進行した。
本反応は、生理活性物質等の部分構造として有用であるオキシインドール誘導体やベンゾフラノン誘導体の有用な新規合成法となると考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yamazaki, S.: "Lewis Acid-promoted Cyclization of Heteroatom-substituted Enynes."Org.Bioinol.Chem.. 2. 257-264 (2004)

  • [文献書誌] Yamazaki, S.: "Zinc Halide-promoted Cyclization of Propargyl Amide Enynes : Novel Six-membered Ring Formation."Telralhedron Lett.. 44. 1429-1432 (2003)

  • [文献書誌] Yamazaki, S.: "Science of Synthesis, Weinreb_S. M., Ed. : Six-Membered Hetarenes with Two Unlike O-, S-, Se, or Te-Atoms"Thieme. 19-54 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi