• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

ヘテロ環を含むスルフィンイミドイルクロリドを用いる新しい有機合成反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14044102
研究機関(社)北里研究所

研究代表者

松尾 淳一  社団法人北里研究所, 基礎研究所, 研究員 (50328580)

キーワード触媒的酸化反応 / アルコール類 / カルボニル化合物 / スルフェンアミド / 臭素
研究概要

これまで研究代表者は、触媒量のN-t-ブチルベンゼンスルフェンアミド(1)と化学量論量のN-クロロスクシンイミドを組み合わせ用いるアルコールの触媒的酸化反応を見出している。この触媒的酸化反応は穏和な条件下で進行する非常に適用範囲の広い酸化法であるが、今回この触媒的酸化反応をより効率的に行うため、N-クロロスクシンイミド(NCS)の代わりに臭素を共酸化剤として用いるアルコールの触媒的酸化反応の検討を行った。
様々な反応条件検討を行った結果、臭素を共酸化剤として用いる場合には従来用いてきた触媒1は反応中に分解することが分かり、引き続き各種スルフェンアミドを合成し、その触媒活性を検討した。その結果、N-t-ブチル-2-ニトロベンゼンスルフェンアミド(2)が臭素に対する触媒として効果的であることが分かり、臭素を触媒2を組み合わせ用いることによって様々な第一級および第二級アルコールが効率的に酸化されることを明らかにした。これまで報告された臭素を酸化剤として用いるアルコールの酸化反応では第二級アルコールのみが酸化されていたが、今回開発した触媒的酸化反応は応用範囲の広い臭素酸化であると云える。
さらに、NCSとスルフェンアミド触媒1を組み合わせ用いる手法では立体的に嵩高い位置の水酸基は酸化されにくいという問題点が残されていたが、Br_2とスルフェンアミド触媒2を用いると、これらの水酸基の酸化も円滑に進行することが分かった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] J.Matsuo: "A New Method for Oxidation of Various Alcohols to the Corresponding Carbonyl Compounds by Using N-t-Butylbenzenesulfinimidoyl Chloride"Bull.Chem.Soc.Jpn. 75(2). 223-234 (2002)

  • [文献書誌] J.Matsuo: "Sulfenamide-catalyzed Oxidation of Primary and Secondary Alcohols with Molecular Bromine"Chemistry Letters. 32(2). 182-183 (2003)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi