研究課題/領域番号 |
14047204
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大橋 正健 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (80213833)
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研究分担者 |
辰巳 大輔 国立天文台, 位置天文・天体力学研究系, 助手 (70333276)
三代木 伸二 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (20302680)
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キーワード | 重力波 / レーザー干渉計 / 低温 / 宇宙物理 |
研究概要 |
本研究は、計画研究(本特定領域、以下同様)「低温鏡の開発」で開発・製作されるサファイアミラーと計画研究「低温懸架系の開発」で開発・製作される低温防振系を組み込んで、基線長100mの低温レーザー干渉計プロトタイプを構築することが目的である。初年度であった前年度には、神岡鉱山内に100m×100mのL字型トンネルを掘削した後に、壁面へのコンクリート吹き付けと防塵塗装を施し、照明・電源および給排水ポンプを設置するなど、実験室環境を整備した。今年度も引き続き実験環境を整えると共に、モードクリーナーを設置する中央実験室部分にクリーンブースの設置を行なった。プロトタイプの常温部分であるモードクリーナーについては真空タンクを設置し、レーザーを組み込んだ高安定光源を製作中である。また低温ミラーを格納するクライオスタットを設計し、その実機モデルを製作して冷却特性や振動特性を測定した。特に冷却に用いる冷凍機は、これまでより2桁振動の少ないパルスチューブ式が開発されたので、それを組み込んだ特性試験を繰り返し行った。また、低温レーザー干渉計のデザインについて検討し、デザインレポートとしてまとめた。 一方、本研究は計画研究「地球物理への応用」と共同で基線長100mの高性能レーザー歪計を併設し、地球物理的観測による情報を重力波観測にいかすことも重要な目標としている。昨年度に真空系を設置したレーザー伸縮計に光学系を組み込んで、レーザー伸縮計としての観測を開始した。震度の大きな地震により励起される地球のコアモードの振動を探査する解析を進めている。神岡坑内は岩盤が非常に固く安定なため、地球物理に関する重要な知見が得られるはずである。実際に理論的予想に近い地球潮汐が観測されており、地球物理観測に適していることが実証された。
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