研究課題/領域番号 |
14047212
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中村 卓史 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80155837)
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研究分担者 |
田中 貴浩 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40281117)
柴田 大 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (80252576)
井岡 邦仁 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80402759)
原田 知広 京都大学, 大学院・理学研究科, 講師(研究機関研究員) (60402773)
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キーワード | 重力波 / インフレーション / 輻射反作用 / 数値相対論 / 中性子星 / カーター定数 / ガンマ線バースト |
研究概要 |
(1)重力波放出による輻射反作用 重力波放出による輻射反作用は、相対論の永年の問題であると同時に、テンプレート作成のために解明されなければならない課題である。カーブラックホールまわりの軌道の発展を調べる上で重要なカーター定数の時間発展を計算する簡便な方法を本年度遂に発見した。更に、我々はその方法を用いて具体的なカーター定数の時間変化の公式の導出に世界で初めて成功した。 (2)数値相対論による中性子星合体のシミュレーション 数値相対論により現実的と考えられる状態方程式を用いて中性子星連星の合体をシミュレーションをおこなった。中性子星の質量を変えた計算の結果、閾値以上の質量においては、即座にブラックホール形成が起こるのに対して、閾値以下では扁平した巨大中性子星が形成されることを明らかにした。閾値の値は状態方程式の詳細により、2.5〜2.7太陽質量の間程度になる。巨大中性子星の形成後やがてブラックホールへと崩壊するまでの間3〜4kHzの重力波が100ms弱の間継続して放出され、100Mpc以内のイベントは将来の重力波干渉計における重力波源となる。 (3)ガンマ線バーストのジェットモデル ガンマ線バーストは有力な重力波源であるが、その中心エンジンの性質はまだよくわかっていない。中心から放出されるジェットの形状がわかれば中心エンジンの解明に一歩近づくことができる。そこでジェットの形状によって観測量がどのように依存するかを調べた。特にジェットの表面が非一様な場合に注目し、ピークエネルギーと全エネルギーの関係、ピークエネルギーと最高光度の関係、継続時間などを観測と比較した。その結果、非一様なジェットモデルは観測をよく説明できることがわかった。またジェットの開き角の分布が開き角の逆2乗に比例する可能性を指摘した。
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