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2005 年度 実績報告書

データ解析法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 14047214
研究機関京都大学

研究代表者

佐々木 節  京都大学, 基礎物理学研究所, 教授 (70162386)

研究分担者 田越 秀行  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30311765)
キーワード宇宙物理学 / 天文学 / 重力波 / データ解析 / 中性子星 / ブラックホール / レーザー干渉計重力波検出器 / 一般相対論
研究概要

2003年のTAMA300の第8回目観測と,アメリカのLIGO検出器の第2回目観測は同時観測として行われた.このデータについてLIGOグループと共同のデータ解析を行い,合体する中性子星連星からの重力波探査を行った.今年度は,全データの解析を行った.その結果,有意な重力波イベントは見つからなかった.また,イベントレートの上限値として,我々の銀河系1つあたり,1年に49イベント,という値を得た.2003年時点で,TAMA300はLIGOにくらべて感度は10分の1から50分の1程度であったが,この値は,複数台のLIGOだけで出した値とほぼ同じ値である.これはTAMA300の観測期間中に実際に検出器が正常動作した時間がLIGOに比べて大きかったことが理由である.高い稼働率を出すことの重要性が実際の観測により示されたことになる.この結果はPhysical Review Dに近々掲載予定である.
また,2004年の始めに行われた,TAMA300の第9回目の観測時データを用いた,合体する中性子星連星からの重力波探査を行い,イベントレートの上限値の導出を行った.そして我々の銀河系で起きるイベントレートとして,1年に60イベントという上限値を得た.
更に,将来の複数のレーザー干渉計検出器での重力波観測での,データ解析方法の検討を行った.複数の検出器での,マッチドフィルター解析の代表的解析方法である,コインシデンス法とコヒーレンス法と呼ばれる2つの方法を,解析的方法とモンテカルロシミュレーションによって調べた.その結果,質量パラメータ数が大きくてもコヒーレンス法の方がコインシデンス法より高い検出効率が得られることが分かった.検出器間の雑音の相関がある場合にも,相関があまり大きくなければ(10%程度),コヒーレンス法が優れていることが分かった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Graviton emission from a higher-dimensional black hole2006

    • 著者名/発表者名
      Alan S.Cornell
    • 雑誌名

      Journal of High Energy Physics 0602

      ページ: 012

  • [雑誌論文] On Detection of Black Hole Quasi-Normal Ringdowns : Detection Efficiency and Waveform Parameter Determination in Matched Filtering2005

    • 著者名/発表者名
      Yoshiki Tsunesada
    • 雑誌名

      Physical Review D 71

      ページ: 103005

  • [雑誌論文] Observation results by the TAMA300 detector on gravitational wave bursts from stellar-core collapses2005

    • 著者名/発表者名
      Masaki Ando (The TAMA collaboration)
    • 雑誌名

      Physical Review D 71

      ページ: 0802002

  • [雑誌論文] Detecting gravitational waves from precessing binaries of spinning compact objects II. Search implementation for low-mass binaries2005

    • 著者名/発表者名
      Alessandra Buonanno
    • 雑誌名

      Physical Review D 72

      ページ: 084027

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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