研究課題
・IMROVEプロトコルの熱光学法炭素分析装置における反射率補正による元素状炭素濃度と多重散乱を用いた光学法によるブラックカーボン濃度はよく一致する結果を示したが、交通量の多い道路近傍で測定されたPM10試料はずれる傾向にあった。・熱光学法炭素分析装置における炭化を低減する分析手法として、溶媒抽出した試料の分析を行い、600℃以上での元素状炭素の一部が燃焼することが確認された。今後は一般環境大気試料、ならびに移動、固定発生源試料を採取し、溶媒抽出により炭化原因となる成分を除いた試料で分析を行い、ここで観察された600℃以上での元素状炭素の一部が燃焼することの再現性を確認し、比較検討する予定である。・ガス状有機物の除去ならびに揮発した炭素成分を吸着捕集するデニューダーフィルターパック法により大気エアロゾル炭素成分の捕集方法を比較検討し、捕集中におけるオゾンによる影響はほとんど無いが、半揮発性のガス状有機物の吸着による誤差が明らかされた。・冬季のさいたま市におけるAMSのフィールド調査において、有機物と硫酸イオンの独立した挙動が観測された。・吸湿特性に関する研究では、数十ナノメーターの硫酸アンモニウム単分散粒子を発生させ、その上にフタル酸、またはピレンを被覆させ、その吸湿成長を観測した。硫酸アンモニウム粒子の潮解湿度に大きな影響を与えないが、被覆の膜厚や物質の特性に伴って成長因子が減少する傾向が見出された。
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