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2002 年度 実績報告書

無機エアロゾル測定法の開発と性状特性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14048212
研究機関京都大学

研究代表者

東野 達  京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (80135607)

研究分担者 早川 慎二郎  広島大学, 工学研究科, 助教授 (80222222)
キーワードエアロゾル / 個別粒子分析 / 放射光 / 蛍光X線分析 / XANES / 薄膜法
研究概要

放射光マイクロビームを用いた蛍光X線分析法(SR-μXRF)により、黄砂や都市大気エアロゾルについて個別粒子中のAl〜Znまでの定性、定量分析が実現した。また、道路近傍で発生した霧粒をシアノアクリレート蒸気で固定化したレプリカ試料の個別粒子分析の可能性について検討し、検出限界以下の粒子がほとんどであったが、一部にCa, Ti, Cr, Fe, Znなどの土壌起源元素と人為起源元素の混合成分を含有していることが示された。定量は、厚み既知の単薄膜および積層薄膜を用いた感度曲線を作成することで行ったが、粒子径が大きく内部でのX線吸収効果について検討した。その結果、8μm径の石英粒子ではZn〜Vでは減衰度は10%以下であるが、Sは44%しか検出されないことが明らかとなった。さらにSR-μXANESにより個別粒子中の元素(Cr〜)の化学状態の同定が可能で、黄砂1粒子中のヘマタイト以外のFe化合物の存在を検出した。
個別エアロゾル粒子中の硝酸塩、塩化物混合状態の同定のために、AgF-ニトロン混合薄膜法を開発した。作成した複合薄膜の有効性については、NaCl, NaNO_3各1%の水溶液及び両者の混合溶液からテスト粒子を発生させ、固体粒子と薄膜の反応促進溶媒、反応生成物の結晶形状の特異性について検討した。その結果、混合溶媒として水とエタノールの体積混合比3:2の時が最も結晶の生成割合が高く、また生成した結晶形が最も鮮明であり再現性に優れることが判明した。なお、硫酸塩については硫酸アンモニウム粒子との反応がないことを確認した。本方法を実大気エアロゾルに適用し、硝酸塩と塩化物の内部混合粒子の存在を検出可能なことが確認された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 山崎悟志: "個別エアロゾル粒子中の塩化物及び硝酸塩混合状態の同定を目的とした複合薄膜法の開発"エアロゾル研究. 18・1. 34-39 (2003)

  • [文献書誌] Hayakawa, S: "Characterization of individual aerosol particles using an X-ray microprobe"Journal de Physique IV. (印刷中). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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