研究課題
特定領域研究
本研究課題では大気中におけるエアロゾルおよびその前駆体の動態を把握し、東アジアから輸送されるエアロゾルの空間分布、や輸送途上での変質プロセスの解明を目的として研究を進めた。東アジア地域におけるエアロゾル・大気汚染現象の解明のためには最大の発生源地域である中国の影響を解明することは必要不可欠であるが、従来中国における観測は不可能とされてきた。本研究ではこの中国におけるエアロゾル・大気汚染の航空機観測を主眼として、受容地域である沖縄での地上観測と組み合わせた解析を行った。1.2002年12月〜2003年1月、2003年8〜9月、および2004年5〜6月の3回、中国において大気汚染物質・エアロゾルの航空機観測を実施した。その結果、発生源近傍ではオゾンとNOxの濃度の間に逆相関、SO_2とNOxの間には高い正の相関が見られ、これからNOxおよびSO_2の発生量の比を見積もることができ、近年のNOx増加・SO_2減少を確認できた。また、中国の上空ではどこでも硫酸塩、硝酸塩とアンモニウムの相関が高く、また酸性成分はよく中和されていることが明らかとなった。有機エアロゾルを分析した結果、フタル酸およびそのエステルの濃度が特異的に高いことが明らかとなった。2.沖縄を中心に、エアロゾルおよびエアロゾルの前駆体の地上観測を連続的に行った。エアロゾルの前駆体である炭化水素やNOyの測定、エアロゾル化学成分の高時間分解能測定、EC/OCの長期観測を行い、中国から主に輸送される人為起源の硫酸塩・硝酸塩エアロゾルばかりでなく、南アジア・東南アジアから輸送されてくる有機物質や黒色炭素を中心としたエアロゾルについてもその輸送過程や、輸送途上の変質過程に関する解析を行った。水溶性有機エアロゾルの季節変動が明らかになった点は特筆すべきものである。
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