研究課題/領域番号 |
14073201
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
升島 努 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (10136054)
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研究分担者 |
新垣 知輝 広島大学, 医学部, 教務員 (80314748)
平川 靖之 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (80238344)
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キーワード | 細胞分子動態 / バイオイメージング / 質量分析法 / ビデオマイクロスコープ / 1分子イメージング / ビデオマススコープ / 1細胞質量分析 |
研究概要 |
1)細胞表面刺激1分子イメージング追跡の開発 光ファイバー等を用い、検出部に購入したイメージインテンシファイアにSITカメラ(現有)を結合し、1分子検出光学系を形成した。まず金コロイドのミクロブラウン運動を捉える、さらにDNA1分子の可視化に成功した。また、Hela細胞表面を照射し、細胞膜を捉えながら、細胞内に導入したGFPコードシグナル伝達分子の挙動を現在追跡している。これらの一部は論文に発表し、日本薬学会第123年会においても発表する。 2)細胞・組織の分子群一斉解析-質量分析法の開発 まず細胞外に分泌した分子種と量を、連続的に一斉解析を可能にする為に、(1)MALDI-TOF質量分析による、1細胞内外分子群一斉分析の条件検討を行った。 現有のMALDI-TOF質量分析法で、マスト細胞を直接測定し、塩などの除去と同時に捕捉できる分子種とそれぞれの検出条件を設定した。これにより、1ケの肥満細胞の抗原刺激における、細胞内の分子検出能と必要細胞数(感度)を明確にする事に成功した。この研究も論文発表した。 (2)エレクトロスプレーイオン化TOF型質量分析装置の自作 MALDI-TOF法では、定量性も分子のフラグメント化も弱く、オンライン化も出来ない為、LC-MSに良く利用されるESI-TOF型を高感度仕様に自作した。TOF質量分析アタッチメントやイオントラップ部、検出器の半完成品を購入し、システムとして組み上げ、質量分析部を完成させた。現在、イオンの透過と定量性を検討しており、本格的な稼働を来年度に計画している。そのイオン光学系のシミュレーション結果とそこまでのアプローチの仕方を、日本薬学会第123年会において報告する。
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