研究課題/領域番号 |
14076103
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
宗片 比呂夫 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 教授 (60270922)
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研究分担者 |
田中 雅明 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授 (30192636)
伊藤 公平 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (30276414)
勝本 信吾 東京大学, 物性研究所, 教授 (10185829)
白井 正文 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (70221306)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2006
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キーワード | スピントロニクス / スピン依存光物性 / スピン依存電気伝導 / スピンエレクトロニクス / スピン量子操作 / 強磁性半導体 |
研究概要 |
5つの研究項目を設定して計画研究19課題と公募研究13課題で研究を遂行した。A01(光スピン)ではGaN中のキャリアスピンの超高速緩和現象、強磁性半導体の光誘起才差運動、光誘起磁化の直接観察などが新たに見出された。近接場磁気光学顕微鏡の動作実験も行われた。A02(電子スピン)では、電子材料・デバイスに向けた新展開、すなわち、シリコン系磁性半導体素材の登場、新バリア層を用いたスピン共鳴トンネル効果素子の大きな磁気抵抗効果が示された。A03(量子スピン)では光によるシリコン核スピンの初期化、電子スピンコヒーレンスの光制御など、光による量子スピン操作に大きな進展があった。A04(スピン物性)では、量子干渉によるスピン検証、低電流スピン注入磁化反転、室温強磁性など特筆すべき成果が得られた。A05(スピンデザイン)では、量子ポイントコンタクトによるスピンフィルタ効果、スピン注入における界面の重要性の指摘などが世界に先駆けて提案された。4年間で、8回の領域研究会・成果報告会、3回のオープンな投稿形式の国内会議「半導体スピン工学」、公開シンポジウム「スピンが拓く未来のスピントロニクス」(平成18年1月24日)を主催し、本領域に参画する研究代表者・研究協力者らによる研究成果の公開と検討、研究目標の浸透、ならびに領域内外の連携促進を推進した。2005年8月には国際スクール・会議「Spintech-III」を本領域主催として淡路島夢舞台で、ならに、取りまとめ期間中の2006年8月には国際会議「Physics and Applications of Spin-Related Phenomena in Semiconductors ; PASPS」を仙台市国際センターで実施し、本研究領域が中心となって得られた研究成果を世界に発信するとともに、物性物理学や電子工学において重要な研究分野と国際的に認知されつつあるスピントロニクスにおけるわが国の先導的な立場をあらためて強固にしつつ、世界の理工学に貢献した。
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