研究課題
特定領域研究
【研究目標】1回の実験で多種類の試料を合成・評価することができるコンビナトリアル分子線エピタキシー法を用いて、酸化物薄膜をベースとした新しいスピントロニクス機能を有する材料の高速探索と物性評価を行う。原子層レベルで制御されたエピタキシー技術により、酸化物磁性超格子やナノ構造をデザインし、構造と磁気物性との関係を高速、かつ系統的に調べる。【研究成果1】Co : TiO_2室温透明磁性半導体のメカニズムと応用展開X線MCDにより、Co2+状態が強磁性の起原であることを実証するとともに、XANES/EXAFSなどの手法により、ミクロな構造について調べた。また、平坦化二酸化チタン単結晶基板を用いた低温成長法を開発し、Co : TiO_2の高品質化を達成した。電界効果による磁性制御を目指した、Co : TiO_2をチャネル層とする電界効果トランジスターを試作した。また、Co : TiO_2と還元されたTiO_2層との交互積層構造を作製し、効率良くキャリアを注入する方法を提案し、それを検証した。【研究成果2】世界初磁性超伝導Ru1222エピタキシャル薄膜の実現と磁気異方性強磁性と超伝導が共存することで知られるRu1222化合物のエピタキシャル薄膜をCuOをフラックスとして用いたFlux-assisted RSE法により、世界で初めて実現した。これにより、本化合物の結晶構造に由来する大きな磁気異方性を初めて実験的に示すことができた。
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