研究課題/領域番号 |
14079102
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
河合 誠之 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (80195031)
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研究分担者 |
吉田 篤正 青山学院大学, 理工学部, 助教授 (80240274)
田代 信 埼玉大学, 理学部, 助教授 (00251398)
村上 敏夫 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (60092350)
三原 建弘 理化学研究所, 宇宙放射線研究室, 先任研究員 (20260200)
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キーワード | 宇宙物理 / X線天文学 / ガンマ線天文学 / ガンマ線バースト |
研究概要 |
HETE-2、Swift、「すざく」という3つの衛星を用いてガンマ線バースト(GRB)観測に大きな成果を上げた。その観測、運用のためコンピュータやネットワークの整備を行なった。 ・HETE-2は継続時間の短い型のガンマ線バーストGRB 050709のスペクトルと光度曲線をX線領域も含めて詳細に観測して位置を正確に決定し、Chandra衛星によるX線残光の観測とハッブル宇宙望遠鏡やすばる望遠鏡による短いGRBからの初の可視赤外残光の発見を導いた。母銀河の赤方偏移は0.16と小さく、短いGRBは長いGRBよりエネルギーが2桁ほど小さいことを明らかにした。また、HETE-2搭載WXM検出器の軌道上較正観測データの系統的な解析から検出器の特性の時間的変化を明らかにした。 ・Swift衛星は、2005年4月に定常運用に入って以来、年間100個の割合でガンマ線バーストの位置を世界に通報し、(GRB050509等短いGRB数例を含む)その多くからX線残光を検出した。Swift衛星によって検出された長いGRBに対して地上観測で測られた赤方偏移の平均はz=2を超え、以前に比べて遠方のGRBを多数捕えている。また、軌道上データによる検出器応答の較正を行なった。 ・「すざく」衛星によるGRB観測も開始し、GRB060105のX線残光の追跡観測を行なって結果を国際的に発表した。 将来のミッションの開発に関しては以下を行なった。 ・宇宙ステーション搭載全天X線監視装置MAXIに搭載するGSC検出器フライトモデルのエネルギー応答特性を測定し、検出器内の3次元的ゲイン・分解能特性をモデル化して、GSC検出器の応答関数を計算するプログラムを開発した。 ・GRBのガンマ線偏光測定などを目指し、各種の小型の検出器を試作した。
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