研究課題/領域番号 |
14079202
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 勝彦 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (00111914)
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研究分担者 |
山田 章一 早稲田大学, 理工学術院, 助教授 (80251403)
長滝 重博 京都大学, 基礎物理学研究所, 助教授 (60359643)
戸谷 友則 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90321588)
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キーワード | ブラックホール / ガンマ線バースト / 超新星爆発 / ニュートリノ / 磁場 / 重元素合成 / ジェット / 第一世代星 |
研究概要 |
佐藤と山田は昨年度に引き続き、主に軸対称2次元のMHDシミュレーションを用い、磁場と高速自転が超新星のダイナミクスに与える影響をいろいろな側面から研究した。高速自転と強磁場が組み合わさった場合のジェットの起こり方についての研究では、ポロイダル磁場が内部コアと外部コアの境界付近で生じる差動回転により巻き込まれ、物質の圧力に匹敵するストレスを生み出すようなトロイダル磁場が生じることがジェットを引き起こす主因であることを示した。一方、より現実的な弱い磁場の場合には非常に細いジェットができ、ガンマ線バーストに適したバリオンの少ない領域を作れることを見出した。一方、パリティの破れによる、ニュートリノの北極と南極での違いに着目をした研究では、若いパルサーに見られる高速固有運動の起源となりうるか、数値モデルに基づく評価を行った。その結果、南北の非対称性は実際に起こるものの、典型的な固有速度を説明するには若干足らないことがわかった。また、重力波放出の評価も行ったが、磁場からの寄与はあまり大きくないことがわかった。 以上とは全く異なるアプローチも行った。ニュートリノ加熱による衝撃波の復活に対する回転の役割を定性的に明らかにするべく、定常自転降着流解を数値的に求め、その安定性、臨界光度の変化を系統的に明らかにした。それによると、与えられた質量降着率に対して定常解が存在しなくなる臨界ニュートリノ光度が自転のあるときにも存在し、その値が自転のないときに比べ小さくなることがわかった。これは、自転が衝撃波の復活にとって有利であることを明確に示している。今後はこれを詳細なシミュレーションで確かめることが重要である。 長滝は初期宇宙に於いて形成されたと思われるミニブラックホールの量を理論的に制限をするため非一様宇宙に於ける重元素合成について考察した。また、戸谷は、銀河団における暗黒物質の対消滅や、超光度X線源と第一世代星形成との関連、超新星頻度と宇宙の星形成史、活動銀河中心核の時間変動、高赤方変移におけるスターバースト銀河の形成など、ブラックホールに関する様々な現象の理論的及び観測的研究を行った。
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