1)X線用透過型CCDカメラボディの試作 X線CCDの較正試験を行なうために、容易に移動が可能な小型CCDカメラボディの製作を行った。このカメラボディには機械式冷凍機を備える。また透過型CCDの透過率の試験をX線を用いて行うことのできるように、X線入射窓のみならず、後方にも窓を取り付けた。機械式冷凍機の冷却性能は十分であったが、電源のノイズが大きく、CCDにノイズが乗ったため、ノイズの低いAC電源を導入した。 2)N型CCDの開発 従来のP型CCDでは、ウェハの比抵抗、易動度の関係で実現可能な空乏層厚みに限界があった。そこで、新型のN型CCDの試作を行い、空乏層厚み130μmを達成した。これはX線CCD用としては最高レベルの空乏層厚みである。 3)μ-PICを用いた偏光X線撮像分光器の開発 PCBを用いた新型のμ-PICをX線偏光検出器に応用する開発研究を行なっている。今年度は試作品を製作するとともに、ガス毎の偏光検出効率を実験的に求めると共に、シミュレーションとの比較を行った。 4)ピクセル型μ-PICの検討 偏光検出効率を向上させるために、ピクセル型μ-PICを試作する。その検討を行った。検討内容は、製作方法および偏光検出効率である。
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