研究課題
総括班では、今年度は総括班会議を3回開き、ニュースレターを4号発行した。例年通り、5月に開かれた日本地球惑星科学連合の合同大会にスペシャルセッションを提案し、9月には学生や若手研究者のために「火山爆発夏の学校」を開いた。更に、米国地球物理学連合(AGU)の秋季大会にもスペシャルセッションが提案され、口頭で21件、ポスターで48件の発表があった。2月には年度末シンポジウムが開かれて、56件の研究発表がなされた。このシンポジウムの発表内容を基礎に、本年度の成果報告書が作られた。5年間の研究成果の総まとめとして、英語の研究論文を集めてJournal of Volcanology and Geothermal Researchの特集号の出版、研究内容を一般向けに解説するために「火山爆発に迫る:噴火メカニズムの解明と火山災害の軽減」と題する書籍の出版、鎖域の研究成果のハイライトを解説するパンフレットの作成を計画し、それらの準備が進められた。総括班の後押しで、連携による研究が進められた。先ず、領域全体から情報を集めて「噴火シミュレータを目指すデータベース」が構築された。また、6月に「伊豆大島で1986年の噴火と同様な噴火がもし今起きたら、火山観測や予知情報の発信はどれだけ改善されるだろうか」という課題を立てて、A04班とA05班を中心に現地で総合演習が行われた。この総合演習によって、A04班が開発した「火山探査移動観測ステーション(MOVE)」が遠隔操作で火口近傍まで移動させることができ、試料の採取や計器の設置にも役立つことが実証された。更に、A01班とA02班が連携して、11月にインドネシアのスメル火山で共同観測が行われ、異なる研究項目間で火山観測と物質科学の両面から噴火過程のモデル化が進められた。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (6件)
J. Volcanol. Geotherm. Res. (印刷中)
Geophys. Res. Lett. (Geophysical Research Letter) 33
ページ: doi:10.1029/20 06GL028101
月刊地球 28
ページ: 204-206
Shock Waves 15
ページ: 295-300
ページ: doi:10.1029/20 06GL027347
Mechanisms of Activity and Unrest at Large Calderas. (Troise, C., De Natale, G. and Kilbum, C.R.J. (eds)) (Geological Society, London, Special Publications) 269
ページ: 65-81