研究分担者 |
松本 洋一郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60111473)
大橋 弘忠 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80185355)
井田 喜明 姫路工業大学, 理学研究科, 教授 (30013535)
田中 敏嗣 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90171777)
亀田 正治 東京農工大学, 工学部, 助教授 (70262243)
|
研究概要 |
本年度は,5ヵ年研究計画全般の細部について見直しを行い,来年度からの研究開始に備えた.具体的な実績は以下の通りである. 火道でのマグマ上昇モデルに関する研究課題について,地球科学サイドの分担者(小屋口・井田)が,噴火モデルのワークショッブや合衆国地球物理学会の出席などを通して,国内外の火山噴火モデルの研究の進展情勢を調査し,噴火モデルの問題点を明確にした.さらに各研究分担者が関連する分野についてのレビューを行った. 来年度以降の研究の準備としては,特に,平成15年度に開始する分担者(亀田)による衝撃波・高速流動実験について,基本的なデザイン設計やアナログ物質の選定について綿密な準備を進めた.また,班会議および研究集会を通じて,工学系の研究の蓄積を地球科学的課題に如何に結びつけるかについて議論した.また,個別要素法(DEH)を用いた,火道流の数値シミュレーションについても,その可能性を議論しつつある. 火砕流の数値モデルについては,班会議・研究集会を通じて,火砕流における固気混相流の基本的な微視的プロセスや流動層などの室内実験結果を精度良く再現する数値モデルの展望を議論した.特に,平成15年度に開始する分担者(田中)による並列計算機による離散粒子シミュレーションに焦点を合わせて,本研究課題における具体的目標について意見の交換をおこなった.その中で,例えば,固体と気体の熱相互作用,粒径分布の影響,3次元効果等などの問題に対する,DEHの限界,それを克服することが当面の課題になるであろうという結論を得た. 以上のように,準備段階である初年度は,班会議・研究集会を通して,来年度以降の具体的研究課題の焦点を定めるための議論がなされ,レビューなどを通して一定の成果を収めることができた.
|