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2003 年度 実績報告書

ES細胞の未分化性を規定するゲノムのクロマチン構造

研究課題

研究課題/領域番号 14081205
研究機関大阪大学

研究代表者

青田 聖恵 (浦 聖恵)  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80289363)

キーワードES細胞 / DNAメチル化酵素 / Dnmt3b / DNAメチル化パターン / 転写抑制 / DNase I高感受性部位 / クロマチン修飾
研究概要

私たちはES細胞を発生・分化のモデルに用いて、DNAメチル化酵素Dnmt3bに着月して発生初期のクロマチン構造変化の実態に迫ることを研究目標にしている。未だにDNAメチル化の調節機構はわかっていないが、哺乳類では正常な発生に不可欠な3つのDNAメチル化酵素が同定されている。中でもDnmt3bは発生初期に限って発現が高く、この時期のde novoのDNAメチル化に特に重要なので、この遺伝子のES細胞の分化に伴う発現抑制の機構をクロマチンレベルで解明することが、DNAのメチル化を含めた発生・分化に伴ったゲノムのクロマチン構造変換の機構と機能を明らかにする糸口になることが期待される。これまでにこの遺伝子を含む170kbのBACクローンを単離して、全塩基配列を決定しDnmt3b遺伝子座のゲノム構造を明らかにした。さらに遺伝子導入実験からこの遺伝子のプロモーターおよびエンハンサー領域を同定した。その結果、5'CpGアイランドに含まれるプロモーターは本来どの細胞でも活性があるが、プロモーター上流に体細胞特異的な転写抑制領域が存在し、さらにDNAのメチル化を含めたクロマチン修飾によってDnmt3b遺伝子の転写が体細胞で抑制されることが示唆された(Ishida C.et al.,Gene,2003)。さらにこのプロモーターに作用する因子としてSp1が重要であることを見い出した。一方で、Dnmt3b遺伝子座の広範囲のゲノム領域におけるDNAメチル化パターンとDNase I高感受性部位の解析により、ES細胞の分化に伴ってクロマチン構造が激変する現場をこの遺伝子座に見い出すことに成功した。以上の基礎情報をもとに、体細胞幹細胞である造血幹細胞と胚性幹細胞ゐクロマチン構造の比較を系統だてて進めている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Ishida, C.: "Genomic organization and promoter analysis of the Dnmt3b gene"GENE. 310. 151-159 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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