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2006 年度 実績報告書

ES細胞の未分化性を規定するゲノムのクロマチン構造

研究課題

研究課題/領域番号 14081205
研究機関大阪大学

研究代表者

青田 聖恵 (浦 聖恵)  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80289363)

キーワードヌクレオソーム / クロマチン / 発生・分化 / ES細胞 / DNAメチル化 / Dnmt3a / Dnmt3b
研究概要

ヌクレオソームを基本単位とするクロマチン構造は、核内のあらゆるDNA代謝反応の制御に深く関わっており、高等真核生物では受精卵に始まる発生・分化の初期過程で、クロマチン蛋白質の種類や修飾状態が激変する。私たちは幹細胞の未分化性の確立と維持の分子機構をクロマチン高次構造から明らかにすることを研究目標として、DNAのメチル化酵素の一種、Dnmt3b遺伝子座に着目して、マウス胚性幹細胞(ES細胞)の細胞分化に伴ったクロマチン構造およびDNAメチル化パターンの変化を解析した。
その結果、マウスES細胞では、DNase Iヌクレアーゼに対する高感受性商域(DNase I HS部位)が未分化細胞には5kbに一カ所の割合で高頻度に存在するのに対して、分化誘導後3日でCpGアイランドに存在するプロモーター領域以外は全て消失することを見出した。この結果は未分化ES細胞でクロマチンリモデリング反応が特に活発であることを示唆する。また一方、DNAのメチル化に関しては、ES細胞分化に伴って低メチル化状態にあるCpGアイランドに向かって徐々にメチル化レベルが上昇することが確認された。ES細胞は既存のDnmt遺伝子すべてが発現し、いずれを欠損してもES細胞の形態変化は認められない。核クロマチン解析から、Dnmt3bはDnmt3a2より凝集したクロマチン領域に分布し、DNAメチル化酵素活性化機能を持ったDnmt3Lは、核内で特異的にDnmt3a2と物理的・機能的に相互作用している事を見い出した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Dnmt3a2 targets endogenous Dnmt3L to ES cell chromatin and induces regional DNA methylation.2007

    • 著者名/発表者名
      Nimura K., Ishida C., Koriyama H., Hata K., Yamanaka S., Li E., Ura K, Kaneda Y.
    • 雑誌名

      Genes to Cells 11

      ページ: 1225-1237

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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