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2002 年度 実績報告書

ES細胞全能性維持能力の分子レベルでの解明

研究課題

研究課題/領域番号 14081206
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

奥田 晶彦  埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (60201993)

キーワードES細胞 / 未分化状態 / プロモータートラップ / DNA chip / 神経幹細胞 / 多能性・自己増殖性 / Sox-2
研究概要

本年度は、ES細胞全能性維持能力の分子レベルでの解明の手掛かりを得るために、プロモータートラップ並びにDNA chipによる解析を行った。プロモータートラップ法では、400個のG418耐性クローンの中からES細胞未分化状態特異的にレポーター遺伝子を発現する6個のクローンを選択し、現在、それらのクローンに関してのベクター導入部位の同定を試みている(1つのクローンに関してはRex-1遺伝子の中にベクターが挿入していることがわかった)。また、DNAチップを用いた方法では、ES細胞の未分化状態特異的に発現すると考えられる遺伝子を199個、同定した。その中で、web site等で発表されているデータを元に、ES細胞のみならず、神経幹細胞、血液幹細胞でも同様に未分化状態特異的に発現するという基準で、2つの遺伝子(cytokine inducible SH2 proteinとdual specificity phosphatase)を選択した。現在、それらの遺伝子の発現調節領域の同定を試みている。これらの解析からES細胞のみならず、神経幹細胞、血液幹細胞等に共通に、未分化状態特異的に機能するエンハンサーが同定できれば、幹細胞共通の性質である多能性とその多能性を保持したまま増殖する自己増殖性といった性質を分子のレベルで明らかにする為の手掛かりが得られるのではないかと考えてる。
また、Sox-2遺伝子の近傍に2つのエンハンサー(SRR1,SRR2)を同定し、それらいずれも、ES細胞のみならず、神経幹細胞でも機能することを明らかにした。このように、2種類以上の幹細胞で機能するエンハンサーとしては世界で初めての例となる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Mizuho Tomioka: "Identification of Sox-2 regulatory region which is under the control of Oct-3/4-Sox-2 complex"Nucleic Acids Research. 30. 3202-3213 (2002)

  • [文献書誌] Masazumi Nishimoto: "The embryonic Octamer factor 3/4 displays distinct DNA binding specificity from those of other Octamer factors"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 302. 581-586 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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