• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

0マンノース型糖鎖による生体の機能調節

研究課題

研究課題/領域番号 14082209
研究機関(財)東京都高齢者研究・福祉振興財団

研究代表者

遠藤 玉夫  財団法人東京都高齢者研究, 福祉振興財団・東京都老人総合研究所, 副参事研究員 (30168827)

キーワード糖転移酵素 / 筋ジストロフィー / Oマンノース型糖鎖
研究概要

筋細胞膜の安定化に係わるα-ジストログリカンは、Oマンノース型糖鎖と呼ばれる特殊な糖鎖を有する。Oマンノース型糖鎖の合成に関わる糖転移酵素遺伝子POMGn71とPOMT1はそれぞれ先天性筋ジストロフィー症のmuscle-eye-brain病(MEB)とWalker-Warburg syndrome(WWS)の原因遺伝子であることから、Oマンノース型糖鎖の機能を解析することにより、先天性筋ジストロフィーの病態解明への重要な知見が得られることが期待される。本年度哺乳類におけるOマンノース転移酵素活性の測定法を世界で初めて確立した。次に、POMT1とPOMT2はOマンノース転移酵素であり、活性発現にPOMT1-POMT2複合体形成の必要性を示した。これまでWWS患者の遺伝子解析によりPOMT1遺伝子に7種類の変異がみいだされているが、それらの遺伝子変異産物について酵素活性を有するかどうか調べた。その結果、いずれの変異体も酵素活性を消失していたことから、WWSはPOMT1の機能喪失による疾患であることが明らかになった。また、MEBでみいだされたPOMGnT1遺伝子の13種類の変異のうち2種において、膜結合型から可溶型に変えることで酵素活性が回復されること、および353アミノ酸から構成される領域によってPOMGnT1の触媒活性は担われていることを明らかにした。一方、モデル動物であるショウジョウバエについても解析を進め、ショウジョウバエのPOMTホモローグにヒトと同様のOマンノース転移酵素活性があることを示した。また、RNAiによりショウジョウバエのPOMTの発現を抑制すると、筋形成に異常が生じることを見いだした。これらの結果は、脊椎動物と無脊椎動物を問わず筋形成においてOマンノース型糖鎖が重要であることを示している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] O-Mannosylation2005

    • 著者名/発表者名
      Endo, T
    • 雑誌名

      Encyclopedia of Genetics, Genomics, Proteomics and Bioinformatics (印刷中)

  • [雑誌論文] Glycans and glycan-binding proteins in brain2005

    • 著者名/発表者名
      Endo, T
    • 雑誌名

      Cur.Drug Targets (印刷中)

  • [雑誌論文] Structure-function analysis of human protein O-linked mannose β1,2-N-acetylglucosaminyltransferase 1, POMGnT12004

    • 著者名/発表者名
      Akasaka-Manya, K
    • 雑誌名

      Biochem.Blophys.Res.Commun. 320・1

      ページ: 39-44

  • [雑誌論文] Structure, function and pathology of O-mannosyl glycans2004

    • 著者名/発表者名
      Endo, T
    • 雑誌名

      Glycoconjugate J. 21・1

      ページ: 3-7

  • [雑誌論文] The twisted-abdomen phenotype of Drosophila POMT1 and POMT2 mutants coincides with their heterophilic protein O-mannosyltransferase activity2004

    • 著者名/発表者名
      Ichimiya, T
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem 279・41

      ページ: 42638-42647

  • [雑誌論文] Mutations of the POMT1 gene found in patients with Walker-Warburg syndrome lead to a defect of protein O-mannosylation2004

    • 著者名/発表者名
      Akasaka-Manya, K
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 325・1

      ページ: 75-79

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi