研究課題
代表者および分担者は、以下のとおりに調査研究を進展させた。まず個別の活動についてみれば、代表者の春日は、フィジーの首都スヴァの都市部周辺地域にて、貨幣資源の浸透が人びとの生活に与える影響について最新データを収集し(8月)、南ドイツでの地域通貨に関する予備調査を実施した(10月)。中川は東インドネシアの換金作物の歴史的文献調査を継続するとともに、マレーシアにて出稼ぎ民の現地調査をおこなった(9月)。栗本は、スーダンの首都ハルツームに居住する南部スーダンからの国内避難民と、アメリカ合衆国のミネアポリスに居住する南部スーダン人とエチオピア人の再定住者(元難民)を対象に、自給自足的な生業経済、あるいは限定的な貨幣経済の状況下で暮らしていた人びとが、貨幣経済の浸透にいかに適応して生活しているかについて資料を収集した。丸山はカナダの地域通貨の調査を継続し、バンクーバー島およびソルトスプリング島を集中的に調査して最新情報を得た(1月)。また田中は、シンガポールにて金貸しを伝統的職業とするチェッティヤール・カーストの調査を開始した。杉山はタンザニア南部農村での現地調査資料の分析を進めるとともに、「情の経済」に関連する文献をレビューし関連の学会で発表した。以上の諸成果については、共同研究会にて発表と討議がおこなわれた。さらに「貨幣資源」の考察を深めるために、他の研究集団との合同研究会を開催し、小商品資源班・文化資源班の研究者たちとの間で実りある議論を展開できた。
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すべて 雑誌論文 (15件) 図書 (3件)
暴力--比較文明史的考察,(山内進, 加藤博, 新田一郎編),(東京大学出版会)
ページ: 211-234
人種概念の普遍性を問う--西洋的パラダイムを超えて,(竹沢泰子編),(人文書院)
ページ: 356-389
文化人類学 69・3
ページ: 373-385
宗教人類学,(関一敏, 大塚和夫編),(弘文堂)
ページ: 212-222
21世紀の平和学--人文・社会・自然科学・文学からのアプローチ,(吉田康彦編),(明石書店)
ページ: 58-71
阪大Now 72
ページ: 48-51
アフリカレポート 39
ページ: 3-8
グローバル化の行方(ライブラリ相関社会科学10),(山脇直司, 柴田寿子, 丸山真人編),(新世社)
ページ: 148-157
新版--市場経済,(山口重克編),(名古屋大学出版会)
ページ: 10-29
ページ: 274-290
従軍のポリティクス,(青弓社編集部編),(青弓社)
ページ: 148-167
岩波講座 宗教9--挑戦する宗教,(島薗進他編),(岩波書店)
ページ: 163-190
平等と不平等をめぐる人類学的研究,(寺嶋秀明編),(ナカニシヤ出版)
ページ: 134-171
資源の分配と共有に関する人類学的統合領域の研究--中間成果論集(平成16年度)
ページ: 165-171
文化人類学入門--古典と現代をつなぐ20のモデル,(山下普司編),(弘文堂) (印刷中)