研究概要 |
国際研究集会「Statistical Physics of Disordered Systems and Its Applications」の英文のProceedingsを理論物理学刊行会から2005年4月に出版した.研究分担者西森秀稔氏,研究代表者田中和之および計画研究代表者の一人である福島孝治氏がその編集にあたった.2005年7月には平成17年度第1回公開シンポジウム「Randomness and Computation」を仙台国際センターにおいて開催し,特に科研費特定領域「新世代の計算限界-その解明と打破-」と連携することによりアルゴリズム論を中心とする理論計算機科学分野の研究者との交流を行った.また,同時開催企画として平成17年度第2回公開シンポジウム「確率モデルが切り拓く生命情報科学」を仙台国際センターにおいて開催し,本特定領域の研究成果の生命情報科学分野への転用の可能性について検討した.更に2005年9月にはイタリア・ローマにおいて開催された国際研究集会「Statistical Physics of Disordered Systems and Its Applications (第2回)」の組織・運営に総括班全員で協力し,同研究集会において本特定領域の研究成果の国際発信を組織的に行った.また,2005年11月には平成17年度第3回公開シンポジウム「Computational Intelligence Seminar in Japan」を早稲田大学において開催し,大学・企業関係者を集めての確率的情報処理の啓蒙活動を行った.2005年12月には平成17年度第4回公開シンポジウム「確率推論の数理(第2回)」を東京工業大学百年記念会館において開催し,成果とりまとめに向けて最終年度の各計画研究の研究進展状況を確認した.以上が平成17年度の本特定領域総括班の実績である.これらの啓蒙活動および専門家による議論の両面を通して,関連分野の研究者に対する研究成果の定着を促進し,確率的情報処理の理論的骨格を構築することができた.
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