研究分担者 |
陶山 明 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90163063)
浅沼 浩之 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (20282577)
村田 智 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (10334533)
岩崎 裕 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00029901)
吉信 達夫 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (30243265)
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研究概要 |
萩谷は,蛍光を用いてヘアピン開裂の基礎実験を行い,この知見も加えて,論理ゲートとセンサからなる汎用的な分子システムを提案した.このような分子マシンを実装するために,異なる長さのDNA配列からなる配列セットを生成できるようにテンプレート法の拡張を行った.また,DNAの二次構造の最小自由エネルギーおよび分配関数を計算する動的計画法のアルゴリズムを改良し,仮想塩基を含むマルチループを正しく処理できるようにした. 浅沼は,アゾベンゼン導入DNAを用いてDNAのRNAへの光転送を実現した.UV光を照射しアゾベンゼンをcis-体に異性化させると,アンチセンスDNAが光応答性DNAから遊離しRNAとハイブリダイズして光転送が実現する. 村田は,DNAタイルのエラー抑制に関してカリフォルニア工科大学と共同研究することになり,博士課程の学生を派遣した.また,新たなエラー抑制手法として,温度変化サイクルを利用するThermal Ratchet Modelを考案した. 岩崎らは,AFM陽極酸化を用いた微細パターニング技術を用いて半導体シリコン表面に生体分子を固定する技術に関して,固定位置の精度向上を目指して実験を行った 陶山は,ハイブリッド型DNAコンピュータにおけるエンコードおよび増幅・デコードの各ステップの反応をより詳しく調べることにより,定量性を向上させるための簡便かつ確実な方法の開発とその評価を行った. 藤井は,マイクロ流体デバイス上での電気泳動操作に必要となる,空気圧および印可電圧を制御するシステムを構築した.また,DNAとPNAを用いた分子メモリ操作用マイクロ流体デバイスでは,書込み操作での反応条件の最適化を行いつつ,デバイス上にオンチップレンズ構造を集積化し,読み出し操作の自動化に向けた検討を行った.萩谷は,ハイブリッド型DNAコンピュータのコンパイラの実装を進めた.
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