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2003 年度 実績報告書

環境ストレスセンサーの研究

研究課題

研究課題/領域番号 14086207
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

村田 紀夫  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (90011569)

研究分担者 鈴木 石根  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (10290909)
三上 浩司  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (40222319)
キーワード環境センサー / ヒスチジン・キナーゼ / レスポンス・レギュレーター / ラン藻Synechocystis sp. PCC 6803 / システマティック・ゲノミクス
研究概要

ラン藻Synechocystis sp. PCC 6803において塩ストレス条件下で遺伝子発現を活性化する因子として働く環境ストレスセンサーとそれらと協調して働くレスポンス・レギュレーターをシステマティック・ゲノミクスの手法により同定した。
(1)ヒスチジン・キナーゼから種々の環境センサーを同定する研究
ラン藻Synechocysticの全てのヒスチジン・キナーゼ遺伝子のノックアウト・ライブラリーを用いてストレス条件下での遺伝子発現パターンをDNAミクロアレイ法により網羅的に解析した結果、塩ストレスセンサー(Hik33、Hik34、Hik10、Hik16、Hik41)を同定した。これらのヒスチジン・キナーゼのノックアウト株では、それぞれ異なる遺伝子の塩ストレス誘導的な発現が抑制されることから、これらが塩ストレスにより活性化される環境センサーであることが明らかになった。膜結合型センサーであるHik16と細胞質存在型センサーであるHik41は同じ塩ストレス誘導性遺伝子の発現を制御しておりこれらが同じシグナル伝達経路上に存在する可能性が示唆された。またHik33は低温、浸透圧、及び塩ストレス下では異なる遺伝子の発現を制御していることからマルチストレスセンサーとして機能していることが明らかになった。
(2)レスポンス・レギュレーターのスクリーニング
ラン藻Synechocystisの全レスポンス・レギュレーター遺伝子のノックアウト・ライブラリーを用いて塩ストレス条件下での遺伝子発現パターンをドットブロット法並びにDNAミクロアレイ法の併用により網羅的に解析した結果、Hik33、Hik10及びHik16-Hik41と協調して働くレスポンス・レギュレーターとして、それぞれRre31、Rre3、及びRre17を同定した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] K.Marin: "Identification of histidine kinases that act as sensors in the perception of salt stress in Synechocystis sp. PCC 6803."Proceedings of the National Academy of Science U S A.. 100. 9061-9066 (2003)

  • [文献書誌] A.Ferjani: "Glucosylglycerol, a compatible solute, sustains cell division under salt stress."Plant Physiology. 131. 1628-1637 (2003)

  • [文献書誌] M.Inada: "Gene-engineered rigidification of membrane lipids enhances the cold inducibility of gene expression in Synechocystis."Journal of Biological Chemistry. 278. 12191-12198 (2003)

  • [文献書誌] S.Suzuki: "The SphS-SphR two-component system is the exclusive sensor for the induction of gene expression in response to phosphate limitation in Synechocystis."Journal of Biological Chemistry. (In press). (2004)

  • [文献書誌] R.Sulpice: "Enhanced formation of flowers in salt-stressed Arabidopsis after genetic engineering of the synthesis of glycine betaine."Plant Journal. 36. 165-176 (2003)

  • [文献書誌] K.Mikami: "Membrane fluidity and the perception of environmental signals in cyanobacteria and plants."Progress in Lipid Research. 42. 527-543 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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