研究課題/領域番号 |
14101007
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
上田 寛 立命館大学, 大学院・法務研究科, 教授 (90093195)
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研究分担者 |
松宮 孝明 立命館大学, 大学院・法務研究科, 教授 (80199851)
生田 勝義 立命館大学, 大学院・法務研究科, 教授 (20066731)
葛野 尋之 立命館大学, 法学部, 教授 (90221928)
指宿 信 立命館大学, 大学院・法務研究科, 教授 (70211753)
薬師寺 公夫 立命館大学, 法学部, 教授 (50144613)
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キーワード | 国際犯罪 / 組織犯罪 / 人間の安全保障 / グローバリゼーション / ヒューマン・トラフィキング / 人身売買 / 国際人権 |
研究概要 |
前年度の国際シンポジウムの成果と内外の最新動向に関する調査結果をふまえた大規模なシンポジウム「グローバリゼーションと人間の安全保障の現段階」(2004年12月10日?11日/於:立命館大学)を開催した。今次シンポジウムにおいては、米国務省による『2004年度人身売買報告書』(6月14日)のなかで「人身売買監視対象国」とされた我が国が法整備等を急務としているという現況にかんがみ、人身売買を中心とした「ヒューマン・トラフィキング」の問題について、研究成果の相互検証をおこなった。 第1部<<グローバリゼーションと人間の安全保障>>では、(1)西川潤(早稲田大学)「グローバリゼーションと貧困」、(2)クラウディオ・グロスマン(アメリカン大学)「国際人権の現段階」、(3)谷村頼男(国際移住機構)「国際的な人の移動とトラフィキング」、(4)ルイース・シェリー(アメリカン大学)「グローバリゼーションと国際組織犯罪の現段階」が、それぞれ今次シンポジウム全体の基調をなすものとして報告された。第2部<<人間の安全保障とヒューマン・トラフィキング>>では、(5)ヤコフ・ギリンスキー(ロシア科学アカデミー)「ロシアにおける人間の安全保障とヒューマン・トラフィキングの諸問題」、(6)ジョン・ピカレーリ(アメリカン大学)「アメリカ合衆国と南北アメリカにおけるヒューマン・トラフィキング」、(7)韓健洙(江原大学)「韓国遊興産業で働く外国人女性と人身売買」により、各国の最新の問題状況が国際的かつ学際的な検討課題として提示された。第3部<<日本から見たヒューマン・トラフィキング>>では、(8)坂中英徳(法務省)「興業資格で入国した外国人女性の実態」、(9)吉田容子(人身売買禁止ネットワーク)「TIP防止法への立法の展望」により、我が国における問題状況が分析された。 以上のほか、我が国とともに「人身売買監視対象国」に分類されたロシアを現地調査するなど、総合的な研究成果の公刊に向けた共同研究を進めた。
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