研究課題/領域番号 |
14101007
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
上田 寛 立命館大学, 大学院・法務研究科, 教授 (90093195)
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研究分担者 |
大久保 史郎 立命館大学, 大学院・法務研究科, 教授 (90066720)
生田 勝義 立命館大学, 大学院・法務研究科, 教授 (20066731)
市川 正人 立命館大学, 大学院・法務研究科, 教授 (10184615)
松宮 孝明 立命館大学, 大学院・法務研究科, 教授 (80199851)
指宿 信 立命館大学, 大学院・法務研究科, 教授 (70211753)
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キーワード | グローバリゼーション / 国際犯罪 / 組織犯罪 / 国際組織犯罪 / 人間の安全保障 / 国際人権 / 国連 / 環境 |
研究概要 |
この共同研究の最終年度となる平成18年度中の成果刊行に向け、平成15年度の「国際組織犯罪と人間の安全保障」と平成16年度の「グローバリゼーションと人間の安全保障の現段階」に引き続く大規模な国際シンポジウムとして、12月17日と18日の2日間にわたり、「人間の安全保障と国際社会のガバナンス」を主催した。同じく「人間の安全保障」を共通の視座に据えた過去2回が主として「刑事」の領域に焦点を絞り込んできたのに対し、今年度においては、「人間の安全保障」に関する「国際」の領域の最重要課題を「国連改革」「国際人権」「国際環境」の3分野に展開して、最新の情勢に精通した内外の専門家の叡知を結集した。松井芳郎氏による企画趣旨説明と最上敏樹氏(国際基督教大学教養学部社会科学科教授)による総論報告「新たな概念の実体化:人間の安全保障とグローバル・ガバナンス」の後、第1部「人間の安全保障と国連改革」では、報告として、高須幸雄氏(日本政府特命全権大使)の「人間の安全保障と国連改革」、クリスティン・グレイ氏(ケンブリッジ大学法学部上級講師)の「国連集団安全保障体制の正統性の危機?」、青井千由紀氏(青山学院大学国際政治経済学部助教授)の「人道的介入と国連改革:『保護の責任』概念の検討」があり、これらに対するコメントとして、君島東彦氏(本学国際関係学部教授)の「国連改革と日本国憲法」と大芝亮氏(一橋大学大学院法学研究科教授)の「国連改革と日本の国連外交」があった。第2部「人権」では、報告として、ジャック・ドネリー氏(デンバー大学大学院国際研究科教授)の「国際人権:普遍性の計画・展望・限界」、阿部浩己氏(神奈川大学法科大学院教授)の「『人間』の終焉:国際人権法におけるプレ・モダンとポスト・モダンの相貌」、アンドリュー・ドルゼムチェウスキー氏(欧州評議会)の「欧州人権条約体制:成功の影」があり、これらに対するコメントとして、〓刃〓氏(北京大学法学部教授)の「人権の国際的保護:アジアの特徴」と江島晶子氏(明治大学法科大学院教授)と「日本における『国際人権』」があった。第3部「環境」では、報告として、桑原幸子氏(バーゼル条約事務局長)の「国際環境ガバナンスと人間の安全保障」、アグス・P・サリ氏(ペランギ理事)の「気候変動における持続可能な開発:人間の安全保障という観点から」、そして、このセッションの実質的なコーディネータも務められた高村ゆかり氏(龍谷大学法学部助教授)の「京都議定書:その到達点と課題」があり、これらに対するコメントとして、小島敏郎氏(環境省地球環境審議官)の「京都議定書の実施と日本の役割」と平田仁子氏(気候ネットワーク理事)の「京都議定書の実施と日本の役割:NGOの立場から」があった。そして、以上を締め括る全体討議の後、小和田恒氏(国際司法裁判所判事)による総括報告「国際社会のガバナンスと人間の安全保障の諸問題」がなされた。
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