研究課題
1.平成18年度(2006年)は、5年計画の研究の最終年として、17年度までに行ったミクロ分析・深化分析・マクロ分析及び現地踏査、経年観測をベースに、構築した国際的な研究ネットワークをフルに活用して、総合分析・比較評価を行った上でとりまとめを完了。2.以上の研究の一環として、9月に墺国の国際応用システム分析研究所(IIASA)において、「製造技術とITとの比較に視点を据えた社会経済への浸透過程における技術の背格形成メカニズムの解明」をテーマに6力国19人の国際的・学際的専門家の参加によるワークショップを開催して総括討議を実施。更に、中(5月)、墺(8月)、豪(11月)、墺(12月)を訪問し、特定課題に視点を据えた多層的な深化検討を行い、総合分析・比較評価を補完。3.以上の結果、次のような注目すべき成果を得、命題解明への基本的知見を取得。(1)日本の携帯電話は、普及過程において利用者の旺盛な学習と相俟って、自己増殖的に高機能化し、性格を変容させ、インスティテユーションを変革させ、両者の共進化を発現し、経済を活性化。(2)このような需要サイドの共進化に触発された要求機能の高度化に応えるべく、供給サイドにおいても、日本固有のタイト・クローズドな通信事業者(オペレーター)・機器メーカー(ベンダー)間の連携が共進的に働き、共進化が発現。(3)需要・供給両面における二重の共進ダイナミズムが携帯主導のイノベーションを誘発し、普及過程でのイノベーション(Innofusion)を実現。(4)これは、携帯電話にとどまらず、そのコア技術やビジネスモデルの革新への触媒的機能は、広く「技術の浸透過程における性格形成」を推進。(5)以上に伴い、企業の90年代の学習の差は、技術の性格形成過程の内生化に差異をもたらし、2000年代に収益構造の2極化に結実。同質性を誇った日本企業群の体型を変容し、異質化。4.以上の結果は、北京での国際MOT学会(IAMOT)を始めとする国際学会及び研究・技術計画学会等の国内外学会に発表すると共に、国際学術誌に投稿し、最終取りまとめに収束。
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