研究概要 |
本研究は、実環境に高速かつ柔軟に対応する認識・行動システムの構築を目的とし、i)階層並列構造による感覚運動統合、ii)認識と行動の超高速性、iii)分散ネットワーク構造の各基盤技術を融合して、多数のセンサとアクチュエータを結合し、再構成可能とする高速リアルタイム制御システムを実現するものである。 本年度は設計したシステムアーキテクチャに従って,分散ネットワーク構造を導入し,超高速センサフィードバックシステムの開発と大規模化を進め,同時にシステム上での階層統合型の制御手法について研究を進めた. 具体的には、1.高速ビジョンシステムに分散ネットワーク構造を導入したセンサネットワークシステムの設計と開発を行った。 2.DSPによる階層型並列処理システムを拡張し,多数のセンサ・アクチュエータに対応した高速制御環境を構築した。 3.複数の高速ハンドアーム,高速アクティブビジョンを開発し,階層型制御システムに導入した。 4.複数のアクティブビジョンと複数のハンドアームの同時制御を可能とする分散制御システムを開発した。 5.複数のビジョンシステムを用いた多眼視覚システムを設計・開発し,動作を確認した。 6.ステレオ高速視覚を用いた高速ハンドアームの3次元制御を行い,その制御特性を解析した。 7.高速性を考慮した能動センシングアルゴリズムとして、高速ビジョンと能動的照明装置を用いた3次元形状認識を提案し、実験を行った 8.ネットワーク上で利用できる能動センシングアルゴリズムとして、ビジョンセンサのフレームレートを可変にし、適応的に制御する手法を提案し、シミュレーションで評価を行った。
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