研究課題/領域番号 |
14102021
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
藤村 紀文 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (50199361)
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研究分担者 |
松井 利之 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (20219372)
芦田 淳 大阪府立大学, 工学研究科, 講師 (60231908)
吉村 武 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (30405344)
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キーワード | 強磁性強誘電体 / YMnO_3 / 強誘電体ゲートトランジスタ / 新強誘電体物 / 減分極電界 / 電界効果型スピン素子 / Si:Ce希薄磁性半導体 / スピントロニクス |
研究概要 |
磁性強誘電体YMnO_3系物質とSi:Ce希薄磁性半導体の接合によってMOS界面(MFIS界面)を形成し,新規な電界効果型の不揮発性メモリを混載した論理素子の開発を行っている。 1)強磁性強誘電体RMnO_3系物質の開発:強磁性と強誘電性を併せ持つYbMnO_3の開発に成功した。 2)新規な磁性誘電体の開発:BaFeZrO_3、BaCo_<1-x>Mn_xO_3などの新規な磁性誘電体の開発に成功した。 3)YMnO_3を用いたMOS(MFIS)キャパシタのゲート電圧の低減:バッファ層の最適化によってYMnO_3/Y_2O_3/SiMFISキャパシタのゲート電圧を15Vから5Vへと低減させることに成功した。 3)YMnO_3を用いたMFIS電界効果型トランジスタの作成:YMnO_3を用いたMFIS電界効果型トランジスタを20μmと大きなゲート長ではあるが全行程を終了した。試作中にYMnO_3のクラッキングの問題が生じたものの成長温度の低温化によって解決した。 4)YMnO_3の磁気特性と誘電特性との相関 ネール点近傍の温度において、YMnO_3の分極反転の抗電界および低電界側での誘電率に異常があることが見いだされた。また、磁場によってメモリーウインドウを制御できることも明らかになった。 5)スピン数、キャリア数を制御したSi希薄磁性半導体の作成:Ce濃度、キャリア濃度を制御した試料の作成に成功した。置換型に固溶しているCe濃度およびキャリア数を増加することによって磁化の増加が認められた。キャリア濃度の増加に伴って磁気抵抗は減少した。 6)YMnO_3/Y_2O_3/Si:Ce MFISキャパシタの作製:YMnO_3/Y_2O_3/Si:CeエピタキシャルMFISキャパシタの作製に成功した。通常ホール効果と異常ホール効果を電界によって制御できることが見いだされた。 7)YMnO_3/ZnO構造にすることによって、これまでに顕在化していたメモリ保持特性や印加電圧の問題点が回避できることが明らかになった。
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