研究課題/領域番号 |
14102031
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
甲斐 雅亮 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (00160953)
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研究分担者 |
椛島 力 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教授 (20274673)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2006
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キーワード | デキストランプローブ / 超高感度検出 / 核酸プローブ / DNA解析 / 技術開発 / 化学発光 / 高分子プローブ / 発光プローブ |
研究概要 |
本研究の目的は、新規の超高感度水溶性高分子プローブを創製し、検体である核酸をPCRによってコピーすることなく、細胞内のゲノムDNA或いはmRNA発現量を、マイクロアレイチップやサザンプロット膜上で、網羅的に高感度検査できる手法を構築することである。そこで、本研究課題について研究し、以下の研究成果を得た。 (1)新規化学発光性デキストラン高分子の創製とDNAアレイチップ検査法:高発光量子収率を示すルミノールなどの低分子量発光物質をデキストランに多数結合させ、かつビオチンも結合させた発光性高分子プローブの合成法を確立した。それにより、世界最高の発光強度を示す約3000個のルミノール並びに約300個のビオチンを導入した化学発光性デキストラン高分子を合成し、検出用プローブとして用いた。次に、安価なナイロン膜上に作成したターゲットDNAアレイに対して、相補的なビオチン化cDNAをハイブリダイズさせたのち、デキストラン高分子プローブを、アビジンを介して連鎖的に結合させた結果、従来法よりも高感度なテロメアDNAの定量的画像検出法を開発できた。 (2)化学発光性核酸高分子形成によるcDNAアレイチップ検査法:テロメアDNAのcDNAアレイに、検体であるテロメアDNAとハイブリダイズさせたのち、ビオチン化長鎖DNA(鮭精子、分子量10^9以上)とアビジンとの結合によるシグナル増幅について検討した。その結果、ターゲットDNAに長鎖DNAを連鎖結合させることに成功し、TMPG反応による検出感度を約1000倍高めることができた。この感度は、上述の方法よりも、10倍ほど高感度であったが、プローブとして用いた鮭精子DNAが、ある程度、cDNAやテロメアDNA自体に結合していることが分かった。現在、原核細胞由来の長鎖DNAを発光増幅プローブとして作成し、この検査法について再検討している。
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