研究課題
今年度も比較ゲノム、生化学的解析、遺伝子破壊技術を利用した遺伝子の機能解明を進めた。その結果、以下の遺伝子の機能が解明できた。1.TK1164がsignal peptide peptidase(SPP)であることが判明した。組換え型酵素を解析した結果、その基質特異性がSPPとして機能することと合致した。さらに多数の変異型酵素を作製・評価した結果、本酵素がSer-Lys catalytic dyadを利用することが明らかとなった。2.遺伝学的解析よりribulose monophosphate pathwayの酵素として知られている3-hexulose-6-phosphate synthaseと6-phospho-3-hexuloisomeraseが本菌内でpentose合成の役割を担っていることが判明し、多くの始原菌で謎とされていた核酸合成メカニズムが解明できた。3.機能未知遺伝子であったTK1755がキチン代謝で未同定であったglucosamine-6-phosphate deaminaseであることがわかった。4.遺伝子破壊系の大幅な改良に成功し、迅速に同一宿主内で複数の遺伝子を破壊できるようになった。この系を利用して、fumarateからaspartateへの新しい生合成経路やserine/glycineから糖への新しい経路の存在が明らかとなった。5.一般に糖新生に寄与するphosphoenolpyruvate synthaseが本菌で解糖に必須であることが判明した。
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