研究課題/領域番号 |
14103013
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
高橋 孝志 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (80110724)
|
研究分担者 |
田中 浩士 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (40334544)
土井 隆行 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (90212076)
|
キーワード | コンビナトリアルケミストリー / ライブラリー / オリゴ糖 / ワンポットグリコシル化 / 並列合成装置 / ファイトアレキシンエリシター / 天然有機化合物 / 自動合成 |
研究概要 |
コンビナトリアルケミストリーは、組み合わせの概念を用いることで、迅速に化合物ライブラリーを構築するための化学である。特に、医薬品の開発においてその技術が、研究および開発のスピードアップに大きなカを発揮している。一方、天然から抽出される低分子有機化合物(いわゆる天然物)には、今なお新しい薬理活性を有するものが発見される。そこで、本年度はでは、大豆のエリシター活性を有する7糖をターゲットとするライブラリー構築法の開発を行った。今回、ライブラリー構築に適した合成法として、一つの反応容器内で複数のグリコシル化反応を行うワンポット多成分グリコシル化反応を用いることとした。ワンポットグリコシル化反応は、その反応操作として連続的な試薬の注入だけでよいため、自動合成に適した反応である。その結果、臭化糖、エチルチオ糖、フッ化糖、フェニルチオ糖を連続的に活性化することにより、7種類の異なる単糖を一つの反応容器内で結合し、保護7糖を合成することに成功した。次に、ライブラリー構築を目指してすでにライブラリー構築に適していることが明らかになっている並列合成装置を用いた7糖合成を検討した。その結果、この合成装置を用いた場合にも問題なく7成分ワンポットグリコシル化反応による7糖合成が可能であることを見出した。さらに、この合成装置を用いて、エステル系およびベンジルエーテル系の水酸基の保護基を連続的に脱保護することに成功した。その結果、わずか2回の反応操作により7種類の単糖から、無保護の7糖を合成することに成功した。さらに、この反応と並列反応装置を用いて4〜7糖よりなるライブラリー構築に成功した。
|