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2003 年度 実績報告書

固相/液相法による天然有機化合物ライブラリー構築法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14103013
研究機関東京工業大学

研究代表者

高橋 孝志  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (80110724)

研究分担者 田中 浩士  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (40334544)
土井 隆行  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (90212076)
キーワードコンビナトリアルケミストリー / ライブラリー / プロスタノイド / クラボロン / 固相合成 / パラジウム / 天然有機化合物 / アルドール反応
研究概要

コンビナトリアルケミストリーは、組み合わせの概念を用いることで、迅速に化合物ライブラリーを構築するための化学である。特に、医薬品の開発においてその技術が、研究および開発のスピードアップに大きな力を発揮している。一方、天然から抽出される低分子有機化合物(いわゆる天然物)には、今なお新しい薬理活性を有するものが発見される。本研究は、天然物を母骨格としたライブラリーは、新規機能性物質の探索に有効であるという仮説のもと、それらの新規構築法の開発を目指している。本年度は、海洋性プロスタノイドであるクラブロンのライブラリー構築を目指し、クラブロンの固相合成法の開発を行うこととした。クラブロンは、交差したエノン構造を5員環部に有する。また、3級水酸基を有する5員環部に2つのアルキル側鎖を有する構造を取っている。プロスタグランジンとの類似性より側鎖部がその生理活性に大きく影響していることが予想される。そこで、コアの5員環部を固相坦体に固定して2つの側鎖を導入する合成戦略をとることにした。まず、固相上にビニルハライド側鎖を有するシクロペンチノンを固定化した。パラジウムによるビニルハライドとアルキルボロンとのカップリング反応による固相上でのω鎖の導入に成功した。引き続き、アルドール反応により、α鎖の導入と同時に、不安定な交差ジエノン構造を構築することに成功した。開発した固相合成法を用いて、6種類のα鎖のことなるクラブロン誘導体の合成に成功した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Hiroshi Tanaka: "Parallel Synthesis of Multi-branched Oligosaccharides Related to Elicitor Active Pentasaccharide in Rice Cell Based on Orthogonal Deprotection and Glycosylation Strategy"Tetrahedron Lett.. 44. 3053-3057 (2003)

  • [文献書誌] Toru Amaya: "Synthesis of 2,3,6-Trideoxysugar Containing Disaccharides by Cyclization and Glycosidation through the Sequential Activation of Sulfoxide and Methylsulfanyl Groups in a One-pot Procedure"Angew.Chem.Int.Ed.Engl.. 42. 1833-1836 (2003)

  • [文献書誌] Hiroshi Tanaka: "Efficient Solid-Phase Synthesis of Clavulones via Sequential Coupling of α-and ω-Chains"Org.Lett.. (in press). (2004)

  • [文献書誌] Masaatsu Adachi: "Effective sialylation method using N-Troc and N-Fmoc β-phenyl thiosialosides and an application to the one-pot two-step synthesis of 2,6-STF Antigen"Synlett.. 609-614 (2004)

  • [文献書誌] Hiroshi Tanaka: "Efficient synthesis of core 2 class glycosyl amino acids by one-pot glycosylation approach"Tetrahedron Lett.. 45. 1433-1436 (2004)

  • [文献書誌] Hiroshi Tanaka: "Effective Irreversible Alkylating Reagents Based on the Structure of Clavulones"Bioorg.Med.Chem.Lett.. 14. 837-840 (2004)

  • [文献書誌] 高橋 孝志: "先端化学シリーズV IIIコンビナトリアル科学「固相合成を用いたコンビナトリアルライブラリーの構築」"丸善(株). 5 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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