研究課題/領域番号 |
14103018
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
橋本 祐一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (90164798)
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研究分担者 |
宮地 弘幸 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (20376643)
棚谷 綾 お茶の水女子大学, 大学院人間文化研究科, 助教授 (40361654)
長澤 和夫 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 助教授 (10247223)
遠藤 泰之 東北薬科大学, 薬学部, 教授 (80126002)
影近 弘之 東京医科歯科大学, 大学院疾患生命科学研究部, 教授 (20177348)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2006
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キーワード | 核内レセプター / 構造展開 / ステロイドホルモン / アンタゴニスト / 酵素阻害剤 / 分子設計 / 蛍光プローブ / サリドマイド |
研究概要 |
がん・糖尿病等の慢性疾患を、細胞の増殖・分化・アポトーシスを機構とする生理的再生の異常と捉え、その正常化を促す生物応答調節剤を創製することを最終目的とした研究を展開した。 (1)医薬の上市と臨床第III相試験の開始:合成レチノイドAm80を白血病治療薬タミバロテンとして市場に出すことが出来た。同じく、合成レチノイドTAC-101を肝臓がんを対象に臨床第III相試験に導入することが出来た。 (2)ドラマタイプ創薬手法の発信:核内受容体の部分コンフォメーション変化を基盤とする活性制御仮説を構築し、これを核内受容体アンタゴニストの一般創製法へと展開した。本手法は、薬物受容体そのものではなく、その動的な状態を標的とするので、ドラマタイプ創薬と呼んで発信するに至った。本手法に基づいてアンドロゲンやビタミンDをはじめ、各種の核内受容体アンタゴニストの創製に成功した。 (3)マルチ創薬テンプレート手法の発信:サリドマイドの有効性の分子基盤解析と構造展開研究を通じ、サリドマイドの新たな活性を見出すとともに、本薬をマルチ創薬テンプレートとして活用する活性分子創製手法を提案するに至った。同手法は、ジフェニルペンタン骨格をユニバーサルテンプレートとする核内受容体ならびに生理活性ステロイド標的分子リガンドの創製手法へと演繹できた。関連の手法として、カルボランを疎水性ファルマコフォアとする活性分子創製手法、フォーカストライブラリに基づくリン酸化・脱リン酸化酵素修飾剤創製法などを提案している。これらの手法に基づいて各種の活性化合物を創製した。 (4)生きている状態を解析するためのプローブ創製:生物応答調節剤の応用基盤となる生存動的状態を解析する技術の開発研究を展開した。主たる作業は蛍光性可視化プローブの創製であり、基盤となるコンセプトとノウハウを基盤として各種プローブの開発を行った。
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