研究課題
基盤研究(S)
シガトキシン(CTX)類は、天然からは極微量しか得られず、30以上の不斉炭素を持ち、13個以上のエーテル環を有する巨大分子である。私達は、二環構築型ポリエーテル連結法を考案し、CTX3Cの収束的全合成を2001年に世界で最初に達成した。この成果を更に発展させ、1.合成CTX類を学際研究に供給できる実用的な第二世代合成法を開発した。2.第二世代合成法によって最強の毒性をもつ51-HydroxyCTX3Cの数ミリグラムの全合成、及び太平洋地域におけるシガテラ中毒の原因毒として可能性が高いCTX1Bの全合成にも成功した。3.CTX1Bや51-HydroxyCTX3C等の多くのCTX類に共通の右側半分の構造を特異的かつ高感度で認識するモノクローナル抗体8H2の作製に成功した。4.作成済みのモノクローナル抗体10C9と8H2を組み合わせて、51-hydroxyCTX3C等をpg/mLの高感度で検出できるサンドイッチイムノアッセイを確立した。更に実用的な検出キットを開発中である。5.実際の中毒発生地域、沖縄近海魚類を処理した。それら試料について上記イムノアッセイを適用した結果、沖縄産イッテンフエダイがCTX3Cを含むことを初めて証明した。我々が開発してきた毒魚検定法が、実際のシガテラ魚に十分適用できることがわかった。6.これらの抗体はマウス体内のシガトキシンを中和できる、即ち、中毒したマウスの治療ができることも明らかにした。これは、抗体のヒト型抗体化によって、ヒトの中毒の治療や、ワクチン開発に繋がる成果である。7.CTX中央部のF環が9員環であることが、毒性発現に必須の構造要件であることを証明した。8.全合成したCTX類やビオチンコンジュゲートを用いた電子顕微鏡や電気生理学研究により、電位依存性ナトリウムチャネルへの結合部位や開閉(ゲイティング)機構が明らかになりつつある。
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