研究課題
樹状細胞でNK-T細胞を刺激する系をin vitro, in vivoで確立し、樹状細胞を刺激・成熟させるサイトカインのタイプによって、これら樹状細胞によって刺激されるNK-T細胞の産生するサイトカインが、負のフィードバックを受けることを発見した(Blood, 2005)。すなわち、Th1サイトカイン(IFN-γ)で成熟した樹状細胞はNK-T細胞よりTh2サイトカイン(IL-4)を、Th2サイトカインで成熟した樹状細胞は、Th1サイトカインを優先的に産生させることが判明した。また、生体内でこのフィードバック機構を応用し、Th1優位な状況のもとで、抗腫瘍免疫増強に成功した。このような、フィードバック機構は、免疫系の恒常性維持に必須のメカニズムで、抗体産生反応や、T細胞増殖反応の終息については、確立された概念となっている。しかし、樹状細胞とNK-T細胞間で働くフィードバックは全く知られておらず、NHKTVニュース、新聞等で報道された。この現象の分子メカニズムを解明するため、樹状細胞上の補助刺激分子、負のシグナルを送るリガンドの発現パターンの変化と機能との関係で、幾つか知見が得られている。さらに、樹状細胞のマイグレーションに必要なシグナル伝達系として、JNKを同定した(Int.Immunol.2005)。また、CD40刺激を介する樹状細胞のIL-6、IL-12産生系では、MAPKとNF-κBが異なる役割を果たすことを発見した(Immunology, in press)。
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