研究課題/領域番号 |
14104027
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井街 宏 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10010076)
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研究分担者 |
磯山 隆 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (20302789)
阿部 裕輔 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (90193010)
鎮西 恒雄 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (20197643)
望月 修一 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00345042)
斎藤 逸郎 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (80334225)
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キーワード | CCD / 微小循環 / 人工心臓 / 拍動流 / 連続流 / 赤血球速度 / 循環制御 / 微小循環観察プローブ |
研究概要 |
本研究は、慢性実験下に波動型完全人工心臓で拍動流、連続流、連続流に拍動流を乗せた流れ(以下、混合流)で種々の流れを生体に与え、さらに拍動流や混合流では立ち上がり時間やパルス幅、波高などのパラメータを変化させることによって種々の流量波形を生体に与え、微小循環の連続観察、血行動態データからの血管インピーダンス変化、各種ホルモン分泌の変化などを総合的に調べ、連続流で長期間灌流された場合に生体が生きていけるのか、どう反応するのか、拍動流が必要な場合は最適な流量波形があるのかなどを明らかにすると共に、体内に埋め込んで慢性的に微小循環を観察し得る小型CCDプローブの開発を目的としている。本年度は以下の研究成果を得た。 ・波動型完全人工心臓の耐久性及び解剖学的適合性を向上させるためのデザイン変更を行った。 ・ヤギの眼球結膜の微小循環を観察するためにデジタル高解像度顕微鏡と3次元調節台を組み合わせた観察システムを開発した。 ・ヤギに波動型人工心臓を装着し、流れを拍動流から連続流に瞬時に切り換え、30分後に再び拍動流に戻しその間の微小循環の動態を観察、解析した。 ・その結果、流れを連続流にすると細動脈が収縮し、毛細血管の赤血球の速度は約3分の1に低下し、毛細血管の密度も42%に低下すること、流れを再び拍動流に戻すと多くの毛細血管の流れは元に戻ることが判った。これらの現象は、急性実験でも慢性実験でもほぼ同等であった。 ・CCDプローブは体外から調節可能な焦点調節機構を組み込み、ウサギに埋め込んで、皮下結合組織や筋膜の微小循環が観察可能なことを確認したが、光源に改良が必要なことが判った。
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